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 礼儀知らずのコミュニケート

    他人とコミュニケートするということについて、少し書いてきましょう。

   僕は、他人に話すことと話さないことがあります。  つまり、何でも包み貸さず、ペラペラと喋る男ではありません。  特に、僕が口を滑らせたことによって、迷惑がかかる人がいる事柄には、口をつぐみます。

   その上で、言っておくべき事柄があります。

 他人とコミュニケートする上で、「必要以上に隠さない」ということは、非常に大切なことです。これは、不文律の礼儀です。

 例えば、自分の名前を名乗らない人がいる。  普段何をやっているかといったごく些細なことを、包み隠す人がいる。  「ええ、まぁ…」などと言って、はぐらかす。

 つまり、自分が一体何者であるかを、意図的ではないにしても、隠す人がいる。  演劇の舞台で、「私が何の役を演じているかは、秘密です」となったら、観客は非常に疲れます。

 でも実際は、薄っぺらな人に限って、自分を隠そうとするわけです。  自分を目立たせないようにする。  だから、教室の最前列は、一番いい席なのに、いつも空いている。

 こういうのは、言葉遣いの丁寧さとは全く無関係に、礼儀知らずのすることです。つまり、「あなたとは関わりたくない」というメッセージと同じです。

 意識的にするのはいいけれども、「知らなかった」では済まない。  少し、厳しい大人相手だと、本当に、全く相手にしてもらえないですよ。

 学生のような連中は、世代の違う人と接する機会が少なくて、羊のように似た者通しで群れているので、こういう無礼さに無自覚なのです。僕って、自分も学生のくせして、偉そうなこと言うね。

 ただね、自分の社会的に担っている役割を隠す人は、他人と口を利いてはいけないのですよ。もちろん、犯罪歴とか、そういうことは、別に自分から話す必要はないですよ。

 自己紹介もせずに、他人に話しかける無礼さを、少しは考えたらどうなのですかねえ。

 もちろん、ネットの中では、別にいいですよ。  大学当局ですら、ネット上では、なるべく自分の正体を隠し、匿名で振舞うことを推奨してますもん。

 ただ匿名で振舞う習慣を、そのまま現実世界に持ち込むのは、まずいんじゃないですかね。  

  山田宏哉記

P.S. 「隠し事をするな」「嘘をつくな」ということではなく、演技として相手の質問には、キチンと答えることが大切だということです。

2006.11.12
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