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  ナチュラル・スピードで差をつける

    先日、タイムカードの前に陣取って、時計が定時を指すと同時に会社を後にする人のことを書きました。他の部分で大きなミスをしたため、その努力もむなしく、行くのに手間のかかる場所で着替えるように命じられました。

 その後、彼はどうなったか。  これまで通り、定時と同時にタイムカードを押し、今度は何と、文字通り走って会社を去るようになりました。

 つまり、何も反省していない、ということです。

 走らなければ間に合わないほどの予定があるのだったら、彼は、さぞや大きな業績を残したりしてきたと思うでしょう。ところが…この先は酷なので、省略します。

 ともあれ、早く帰りたいがために、他の人をかき分けるように通路を走る様子は、かなり異様です。

 その光景は、あたかも、地を這いずりまわるゴキブリかドブネズミです。(我ながら、ひどいことを言うなぁ)

 小室哲哉が、飛行機に乗り遅れそうになっても走らなかったというエピソードと対照的です。  何も彼のことではありませんが、取るに足らない人ほど、しきりに腕時計を見たりして、忙しぶります。

 例えば、新宿で18:00に待ち合わせをするとします。今、池袋にいて、15分で新宿に到着するとすると、何時に出るのが、もっとも時間を有効活用できるでしょうか。

 ここで、17:45と答える人は、時間の使い方が下手な人です。ギリギリに到着するのは、一見、効率がいいように見えます。

 ですが、読書をするにも「時間に、間に合うだろうか」などと、気が散ってしまいます。むしろ、余裕を持って出た方が、電車に乗っている時間も有効活用できるのです。

 同じように、定時と同時にタイムカードを押し、走って会社を去る間には、素晴らしいアイディアや閃きや思考は生まれないでしょう。

 僕は、何事もなるべくナチュラル・スピードでこなします。つまり、自分にとって無理のない速さです。僕にとってはこれが、ストレスを最小化し、成果を最大化する秘訣です。  

山田宏哉記

追記。 自転車の3段変速のギアも、やはり真中のものを一番使っています。

2006.11.22

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