(1082)

  社会人3年目の同級生へ

     1981年生まれは、順調な人生を歩んでいたとしたら、今年、社会人3年目になります。 ふと、雑談でそんなことを話す機会がありました。

 片や僕は、1浪1留の大学院生。  もはや、後戻りはできないところまできてしまいました。

   何も後悔するわけではありませんが、「どこでどう、道を踏み外したんだろう」と僕は口にしました。

   おそらく、高校時代からです。  中学時代までは、僕は、優等生でした。  それが、高校に入ると、たちまち芸術かぶれの落ちこぼれになります。

 先日、高校時代からの幼なじみ(?)の女性と長電話をしました。  「知り合って、ちょうど10年になるね」と言われて、時の流れの速さに思いを馳せました。

 そうだよ、あの頃、僕は若いというより幼くて、必死にギターの練習をしていました。そうだ、あの頃から、時間との戦いでした。

 一刻も早く、目の前の曲を演奏できるようになって、本人としては、ゆくゆくは、メジャーデビューする気でした。若者にありがちな定石通りの目標を立てていました。

 そして、こうやって、さも僕が実力者であったかのように、過去の幻影を振りまくのは、悪い癖です。

 過去の記憶は、美化されるものです。  僕の回想も例外ではありません。

 あまりに幼稚な野望といえば、全くその通りです。  それでも、今も、その延長線上に僕がいます。

 あの頃、僕は、敷かれたレールの上を走ることを拒否したのです。  平凡なサラリーマンになるという価値観を否定したのです。  当然、その結果は、受け入れる覚悟がありました。

 それがもう、10年前の話か。あの頃の僕が、今の僕を見たら、失望したりしないだろうか。この答えは、言葉ではなく、行動で示すものだと思う。  

山田宏哉記

追記。 ともあれ、今はもっと、実力がほしい。

2006.12.15

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