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  今、文弱の徒として

     人は、自らの意志で、生まれ落ちる時代を選ぶことはできません。ただ、与えられた情況の中で、精一杯、研鑽を積み、生きるのみです。

 そして今、溢れかえるモノに囲まれ育った現代日本の若者として、何を思うか。

 自分では、何も大した行動をとってこなかったし、生命を賭した極限状況にも置かれていないので、例えば、戦争体験者の話に、私は圧倒されたり、驚いたり、涙を流したりするだけです。

 僕は、もうどんなもっともらしい立派なことを書いても、嘘になるように思う。小賢しい理屈をこねているだけです。

 実際に極限状態に立ち会ったとき、一流の男たちと同じような行動がとれるかどうか。とても無理でしょう。それはもう、話にならないくらい、僕の人間としての格は低い。

 僕は、ちょっとばかり、普通の人より読書量が多くて、受験勉強ができただけなのに、何だか自分が一角の人間であるかのように錯覚していた。が、所詮は、能書きが得意なだけの文弱の徒である。

 あぁ、イチから自分を叩き直さなくては…。  

山田宏哉記

追記。 久しぶりに色々と思うところがありました。

2006.12.22

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