(1093)

  情報の絨毯爆撃、ピンポイント爆撃

 今週、火曜日と木曜日に国会図書館に行ってきました。

 言うなれば、火曜日は、絨毯爆撃。木曜日は、ピンポイント爆撃でした。

 具体的に言えば、例えば『噂の真相』などのバックナンバーを、それこそ虱潰しに総当りで情報収集するのが、情報の絨毯爆撃です。国語事典を「あ」の項目から全て読破するような方法です。

 これに対して、情報のピンポイント爆撃は、必要な記事だけを、つまみ食いする方法です。国語辞典で言えば、調べたい言葉だけを調べて終わり、という方法です。

 どちらの方法も必要なのは、言うまでもありません。  しかし、最近の風潮からすると、どうも情報の「ピンポイント爆撃」だけが重視されて、「絨毯爆撃」の方が軽んじられている気がしてなりません。

 よく、「必要な情報"だけ"をピックアップして、不要な情報を捨てる」などと言いますが、だいたい何が必要で何が不必要かということは、一体誰がどのような基準で決めるのでしょうか。

 不必要と判断した情報の中に貴重な情報が含まれていたという例は、それこそ枚挙に暇がありません。

 結局のところ、「必要な情報"だけ"をピックアップ」とは、怠け者の言い訳でしかないのです。

 僕は、少なくとも、必要・不必要の選定は、他人任せにするべきでない、という立場です。

 そのためには、やはり「これは!」と思う情報媒体(例えば、出版関係者にとっては、雑誌の『創』や『編集会議』など)には、時間を作って絨毯爆撃を仕掛けるべきなのです。

 言い方を変えれば、ピンポイント爆撃の精度を高めるためには、圧倒的な絨毯爆撃の経験が必要不可欠なのです。  

山田宏哉記

追記。 おまけで読んだ『捏造ジャーナリスト落合信彦』(鹿砦社)が意外に面白かったです。

2006.12.22

記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ