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  実名ウェブ表現の壁

 以前、関西の人気ネットラジオ局が閉鎖されたことがありました。  その背景には、パーソナリティの個人情報が2ちゃんねるに流出したということがありました。

 自分を棚に上げて言いますが、ウェブ表現をする以上、2ちゃんねるに個人情報を貼り付けられるのは、もう宿命みたいなものです。

 脅す気はありませんが、実名でやっていれば、当然、匿名の連中に、実名で叩かれます。その覚悟を引き受ける気がないなら、実名でウェブ表現などしない方がいいと思います。

 そうでなくても、人気サイトが突如閉鎖される背景として、個人情報の流出や「会社バレ」「学校バレ」「家族バレ」などが、意外と大きな比重を占めています。

 では、2ちゃんねるで、実名で叩かれることが、どれくらいの精神的なダメージになるか。

   これは、本当に人それぞれです。全く気にならない人から、自殺したくなる人までいます。

 匿名掲示板で、襲撃を予告された某早大教授は、自宅で武装して待ち構えていたようです。

 僕も大学1、2年で実名でウェブを始めた頃、あまりに匿名掲示板に個人情報が流出するので、鬱状態になって、大学のカウンセラーの面談を受けたり、警察に相談したりしていました(かなり「引く」記述でしょう)。

 当時の僕は、まさに小市民的な性格をしていたのですね。

   ハッキリ言っておきますが、ウェブ上では、名誉毀損だろうが、冤罪だろうが、事実無根であろうが、「叩かれる方が悪い」というのが大原則です。

 警察に相談したところで、「ハイテク犯罪」の担当部署の電話番号を教えてくれる以外、何もしてくれません。

 「一般人の実名は、削除依頼を出せばいい」などというルールは無意味です。

 第一、2ちゃんねるに自分の個人情報が流れたところで、どうやってそれを探し出すのでしょう? 血眼になって、そこら中を探し回っていたら、それだけで頭がおかしくなります。

 さらに、僕のように10,000箇所以上に事実無根の記述が散在していたら、もう放っておくしかありません。

 こういうことに対して、ストレス耐性がある人でないと、実名でのウェブ表現は、かなり厳しいと思います。

  山田宏哉記

P.S. そしてほとんどの人は、目下の状況では、実名ウェブ表現の壁を越えられません。また、一部の表現者を除いては、それで全く構わない。むしろそちらが正常だと思います。

2007.11.13
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