(1572)

  ウェブ時代の音楽とミュージシャン

 音楽業界の今後を考えるとき、大きな潮流を見逃してはいけないと思います。特に、表現者としてご飯を食べていこうという人は、今後の音楽業界の行方をケーススタディにするべきではないかと思います。

 大前提として、今、CDが売れなくなっています。もはや10曲入りで1枚\3000のCDが何百万枚も売れる時代ではありません。

 背景には、言うまでもなく、情報技術の革新があります。  ツタヤのレンタルCDをPCに取り込めば、数百円で最新の楽曲が手に入ります。

 CDにコピーガードをかけたところで、シリコン・オーディオで聴けない楽曲は、現代人のライフスタイルと合致しません。  ですので、さらに売り上げが減少するだけです。  

 もっと言ってしまえば、実際には、邦楽も洋楽も、有名どころの曲は、大抵、ウェブ上で無料でダウンロードできます。

 PVを高性能のICレコーダーでライン録音すれば、CD並みの音源が手に入ります。

 では今、ミュージシャンとしてご飯を食べていこうとする人は、どのような戦略を立てるべきか。

 僕は、「音源よりも、ライヴで稼ぐ」という発想の転換が必要ではないかと思います。

 デジタルサウンドが全盛の今、実は「楽器が弾ける」ということは、大きな強みです。

 BGMの製作などで有名なミュージシャンが、ポロっと「実は楽器が弾けない」と言っているのを聞いて、かなり衝撃を受けました。

 クリックひとつでコピーできる音源の相対的な価値は、今後、さらに下がっていくでしょう。  CDも今以上に売れなくなるでしょう。そのとき、何が残るのか。

 「コピーできない音源」つまり生演奏です。「音楽はライヴで聴くものだ」という潮流が巻き起こるでしょう。

 同じ\3,000で何度でも聴けるCDを買うか、1度きりのライヴに行くか迷ったとする。

 そのとき、今後は、「ライヴ」を選択する人が増えるでしょう。  10曲入りの最新CDの適正価格は、おそらく\1,000〜1,500くらいだと僕は思います。

 そしてこれからは、ミュージシャンにとってCDの役割は、「ライヴに来てもらうための前菜・広告」としての意味がより強くなるでしょう。    

  山田宏哉記

P.S. 大きなトレンドとしての、ミュージシャンの"レコード会社離れ瓩砲弔い討蓮△泙寝めて書きます。

2007.12.15
 手紙一覧へ戻る 文筆劇場・トップ