ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (1880)

 負の経験が役に立つとき

 僕は大学院時代、オフィスでの編集アルバイトを2回、クビになっています。

 内定取り消しに比べると衝撃度は小さいですが、人格と能力を否定されたようで(実際、否定されたのだけど)、落ち込みました。

 解雇されるときの手順は驚くほど似ていました。まず、PCを取り上げる。次に机を取り上げる。そうすると社内に居場所がなくなりますから、犲己都合退職瓩鮨修圭个襪里六間の問題です。

 労働基準法などとの絡みで、会社は「クビだ」と言うと面倒なことになるので、こうやって従業員を犲己都合退職瓩膨匹すみます。

 さて、僕の表の顔は、人事・総務系の会社員です。採用や退職も担当業務に含まれます。ですので採用取消や解雇された経験が、実務的にも役に立ってしまう立場にあります。

 人生塞翁が馬。どんな経験が役に立つかということは、後になってみないとわかりません。解雇されたり、内定取り消しにあったときには、世の中を憎みたくなったもので、役に立つ経験だとは思ってもみませんでした。

 厳密に言えば、狃颪ためのネタ瓩砲呂覆襪氾時から思っていました。

 今では、解雇に内定取り消し、土下座させられて蹴飛ばされたなどのマイナスの経験は、普通の人々から自分を差別化する上で、良いセールスポイントにもなっています。3Kの日雇い労働や掃除屋としての経験も、そうです。

 自慢話が嫌われる一方、猊垤な経験瓩箸いΔ里蓮⊂錣房要がありますから、失敗談のストックが多くて困るということはありません。

 その意味で、負の経験というのは、生命を落とさない限り、大抵、本人の気持ち次第で役に立てることができるといえるでしょう。

   追記. では、今では僕を解雇した連中に感謝しているかというと、そんなことはありません。むしろ、虎視眈々と復讐を画策しています。 

山田宏哉記

 2008.11.12
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