ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (1895)

 僕が祝杯をあげるとき  

 時々、ひとりでビールを飲むときがあります。そういう日は大抵、特筆すべき成果をあげることができた日です。滅多にないけれども、幸運に恵まれれば、そんな日もあります。

 最近の研究によると、お酒は、その直前の記憶を強化する役割があります。「勝利の美酒」という表現があるけれども、成功体験を自分の中に焼き付けるために、お酒を飲むというのは、実は理に適ったことです。

 一歩間違うと洗脳につながりませすが、ポジティブなイメージを自分の中に植えつけたい場合は、成功体験の後に、お酒を飲めばいわけです。

 もっとも、医学的な研究が明らかにされる前から、多くの人たちは、このことに直感的に気付いていたでしょう。

 逆に、憂さ晴らしをするための「やけ酒」では、苦い記憶が自分の中で強化されることになります。これはお勧めできません。

 僕は、飲み会が好きではない理由のひとつは、その日は大抵、特筆すべき成果をあげていないからです。そんな状態でお酒を飲めば、平凡な日常が自分の中にインプットされることになります。

 お酒に関する重要な知識に触れておくなら、胃に内容物がある状態とない状態では、アルコールの回り方が異なります。ビールを「おつまみ」と一緒にたしなめば、その分、アルコールの回りは遅くなります。

 大酒呑みの連中は、決まって「酒は空きっ腹で飲んだ方がうまい」といいますが、これにも学問的な根拠があったわけです。

 あまり大きな声では言えませんが、受験生も、英単語や地歴公民の用語を覚えた後にお酒を飲めば、記憶の定着率がよくなるかもしれません。

 「勝利の美酒」は嗜む。「やけ酒」はしない。普通にアルコールが飲める人にとっては、これが最も賢いお酒との付き合い方ではないでしょうか。

 追記. エイサーのノートPCの修理が完了しました。アップできないままになっていた文章のひとつです。

山田宏哉記

 2008.11.23
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