ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (1909)

 金銭感覚を鍛える

 身内同士で話をしていて、いつも温度差を感じることがあります。それは金銭感覚です。どうも周りの人は僕よりも貯金志向が強いようなのです。

 「冬の賞与の大半は、IT投資につぎ込もう」という人はまずいません。どうも堅実でささやかな使い方しかしないように思います。老後のことが心配なのでしょうか?

 (普通の人からすると)僕のお金の使い方が荒っぽく見えるのは、僕が「将来、今とはヒトケタ(本音ではフタケタ)違う収入を得ることになる」という予感があるからです。

 IT機器をそろえたり、ソフトウェアを充実させるのはそのために必要な経費です。ですので、ケチケチするわけにはいきません。

 自分を正当化するつもりはありますが、集団から一歩抜け出す人と、集団に埋没する人では、お金の使い方ひとつとっても、そもそもの前提が異なるのでしょう。

 僕からみると、例えばボーナスを30万円もらったとして、5万円のPCを買うのも「もったいない」とする人が、何かを成し遂げられるわけがありません。チマチマした金銭感覚からは、それなりの成果しか得られません。

 絶対額の問題ではありません。お金が少なければ少ないなりに、工夫できることは様々あります。その金銭に対する守りの姿勢こそが、凡人を凡人たらしめているのです。

 人生で成し遂げたいことに投資せずして、一体、何に使うというのでしょう。流行の大麻でも買うのですか?

 かつて小林秀雄は並みいる群小評論家を睨めつけて「馬鹿野郎、お前らとは覚悟が違うんだよ」と啖呵を切ったそうです。さすがだね。

 今こそ、善意を装って「ボーナスは貯金した方がいいよ」とか「趣味に使うお金はほどほどにした方がいいよ」と忠告してくる皆さんに言いたいことがあります。

 馬鹿野郎、お前らとは覚悟が違うんだよ。

 追記. ほとんどの人は時間よりもお金の方が大切だと思っているようですがこれは大間違いです。 。

山田宏哉記

 2008.12.3
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