ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (1910)

 映画『ベガスの恋で勝つルール』雑感

 飯田橋ギンレイホールで『ベガスの恋で勝つルール』を観てきました。無性に映画が観たくなりました。

 まず言っておきたい。"タイトルに偽りあり"です。この映画にラスベガスで行われているギャンブルの心理戦やそれに伴う男女の恋の駆け引きを期待すると、大きな失望を味わうことになるでしょう。

 ラスベガスは背景としてトッピングのように登場するだけで、映画の中の時間は、そのほとんどが別の場所で流れます。暗黒街のボスとかも出てこないし、しかもあまりスリルがありません。

 とはいえ、つまらないわけではありません。B級映画に近いですが、ラブコメディとしては標準的な出来だと思います。

 筋書きはまじめに紹介するまでもないと思います。「いがみ合うもの同士がひょんな偶然から結婚生活を送ることになったら、最後には本当に好きになってしまった」というようなお決まりのパターンです。

 では何がこの映画の魅力なのか。それはディティールのおもしろさでしょう。シモネタ満載で細部にちりばめられたジョークなりギャグの水準はなかなかのものです。

 カンフー映画が「まずアクションシーンありき」で筋書きを考えるのと同じように、この映画も「まずアメリカンジョークありき」であるといえるでしょう。

 「映画にとってストーリーは重要ではない」という立場に立てば、立派な出来とすら言えそうです。

 人生や仕事の糧となるような教訓はほとんど得られなかったけれども、いい息抜きにはなりました。

 追記. 冗談が苦手な人にはお勧めです。

山田宏哉記

 2008.12.3
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