ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (1913)

 できるビジネスパーソンは電話がうまい

 会社に売り込み電話がかかってくると、なかなかに厄介です。

 日常生活では、「いりません、ガチャッ」でいい。ですが、間違えて得意先からの電話に対してそんな切り方をすれば、関係に亀裂が入る恐れがあります。

 ですので、よく知らない企業からかかってきた電話に対して、用件を聞き出し、必要のない売り込みであれば、揚げ足をとられないように丁寧に断るというのはなかなかに大変なことなのです。

 しかも、こちらは電話対応がメインの仕事ではないのですから、他の作業を中断されて迷惑千万です。  

 そうでなくとも、実は電話そのものの方が、メールはもちろん、対面で話すよりも難易度が高いのです。だからこそ電話をかける前には、ちょっと躊躇するような独特の緊張感があるのではないでしょうか。

 メールで済ますことができるならメールで済ませたいし、会って話せるなら会って話したい。僕にもどこか電話を敬遠する気持ちがあります。

 実際、英語でメールを書くか、電話するか、会って話すか、どれが一番厄介かと考えれば、明らかに電話でしょう。

 メールならば打ち間違えは訂正できるし、顔を付き合わせて話すのであれば、何かまずいことを言っても、表情などで誤魔化すことができます。しかし、ビジネス電話では基本的に「言い間違え」が許されない。

 新入社員は、対面の会話では言葉づかいをさして注意されなくても、電話での言葉づかいはよく注意されるはずです。

 電話での会話に要求されるのは、主として言語能力であり、もっと言えば、IQそのものが問われます。

 「できるビジネスマン」に、颯爽と携帯電話をかけているイメージがあるのは、あながち的外れではありません。

 追記. 学生と社会人の間にある技能の差で顕著なのは、PCスキルよりも、むしろ電話のスキルではないでしょうか。

山田宏哉記

 2008.12.4
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