ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (1935)

 逆張りの株式投資論

 毎月、ある企業の株式を買って積み立てています。

 さて、巷では日本経済と世界経済に対する先行きの不透明感から、景気が急速に悪化していると報道されています。発表される経済指標は、ことごとく悪い。

 株価もさらなる低迷が見込まれるところと言えます。

 ですので、毎月の株式投資額を、こっそりと\10,000から\25,000へと引き上げることにしました。「\25,000から\10,000へと引き下げる」の誤植ではありません。

 「はぁ?」という反応の人が大半でしょう。この経済状況の中で、株式に投資する額を倍以上に増やすというのは、まさに狂気の沙汰(と紙一重)です。

 もちろん、失敗すれば大幅な損失を被ることになります。

 しかし、僕の研ぎ澄まされた直観(?)が、これから約半年の間、優良企業の株式を底値で買うチャンスだという判断を下しました。まさに逆張りです。

 実際の企業価値よりも、株価が低迷しているという判断なので、勝算はあります。悲観的な経済報道や群衆の心理的要因によって、株価が過剰に押し下げられている今こそ、投資のときでしょう。

 そう考えると、株式投資というのは、つくづく素人が手をだすものではないと思います。おそろく普通の金銭感覚の持ち主は、理屈がどうあれ、今、株式に積極投資するという選択をとれないでしょう。

 「何もこんな時に…」というのが普通の人々の感覚です。大抵の人間は、金銭に関しては保守的(利益よりも安全性を重視する)です。

 「もしかしたら…」という恐怖心が人々の計算と思考を鈍らせる。そして、だからこそやる価値がある。

 結局、最後の最後に問われるのは、「リスクをとる覚悟があるか」という一点でしょう。決して他人には勧めませんが、僕ならやるぞ!

 追記. 「まさか、これほどのバカとは…」と思った人へ。数年後には、どちらが経済や金銭に対するセンスを持っていたか、自ずと明らかになるでしょう。  

山田宏哉記

 2008.12.17
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