ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2346)

 電車の常識・非常識

 うっかり線路に転落したら、電車が目の前に迫ってきていたとします。さて、どうするのが賢明な行動か。

 脇に避けられたり、駅のホーム下の窪みに避難できたら、それが一番安全でしょうが、逃げ場のない構造の駅も、少なくありません。

 「這い上がる」というのは、一種の賭けです。間に合えば、よい選択ですが、間に合わなければ、電車と駅にはさまれて、苦悶の昇天をすることになります。

 詳しい人に聞いたところ、這い上がるのが間に合いそうになかったら、なるべく線路から離れて、寝転がるのがよいそうです。

 電車と地面の隙間に賭けるわけです。端の方ほど、地面と車体の距離が開くので、助かる確率が高くなります。

 これは覚えておいて損はないでしょう。

 線路に落ちて、目の前に電車が迫っていたら、立ち尽くしてしまうのが普通の反応でしょう。しかし、これではそのまま轢かれてしまうので、助かりません。

 しかし、電車から逃げるようにヘッドスライディングして、そのままじっとしていれば助かる確率は一気に高まります。

 ただし、手で頭部を守るのは無駄なので止めた方が得策でしょう。

 車体との距離の関係で、手を吹き飛ばされる可能性が高まるだけです。また、手で守ろうが、守るまいが、死ぬときは死にます。

 「電車の人身事故に見せかけての殺人」は、巧妙な殺人手法のひとつです。もちろん、露骨に誰かを線路に突き落としたら、殺人(未遂)になります。

 では、足払いをかける(うっかり足がかかってしまった)のはどうか、肩で体当たりする(肩が触れた)のはどうか。世の中に絶望した若者ならやりかねません。

 あなたもいつ、線路に突き落とされるかわかりません。そんなときのためにも、線路に転落した際のシミュレーションを立てておくことは大切だと言えるでしょう。

   追記.もちろん、「一番前に並ばない、最前列の車両には乗らない」は書くまでもない常識です。

山田宏哉記
 
 2009.10.24
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