ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2363)

 オルタナティブ・スタイル志向/ザ・ピロウズ

 ザ・ピロウズというオルタナティブ・ロックバンドがあります。それほど有名ではないかもしれませんが、熱心なファンに支えられて、既に結成から20年が経っています。

 僕のipod touchの中にもピロウズのアルバムが3枚分入っていて、よく聴いています。 

 高校時代の時、NACK5のラジオ番組で山中さわおさんがパーソナリティをされていました。既に代表曲の「ストレンジ・カメレオン」が発表された後のことです。

 それからずっと、心のどこかでピロウズのことが気になってきたような気がします。そして、ピロウズが好きな人とは、何となく生理的な相性がいいような気がします。

 ボーカルの山中さわおさんの言葉に従えば、オルタナティブとは具体的には、「ヒットチャートとは別のところにある」ということを意味しています。

 山中さんは、ミスチルの桜井和寿さんと仲がいいことでも知られています。ただし、ミスチルがどんどん有名になっていく中で、ピロウズの方の知名度はイマイチで、心中、複雑な思いもあったようです。

 代表曲にして名曲の「ストレンジ・カメレオン」には、「周りの色に染まれない出来損ないのカメレオン」というフレーズが出てきます。この曲は「大衆向けの売るための楽曲」との決別を意味したという点でも、記念碑的な作品です。

 そしてやはり僕もこのフレーズに強く胸を打たれるのです。そう自意識過剰丸出しの発言ですが、僕自信、「出来損ないのカメレオン」です。

 しかし、ヒットチャートを賑わせた流行のアーティストが、次から次へと消えていく中、ピロウズがプロのミュージシャンとして、20年も第一線に立ち続けてきたということは、やはり特筆に値します。

 願わくば僕も、ピロウズのように、オルタナティブ・スタイルの文筆を志向したいと思います。世間の注目を浴びるよりも、コアな読者に支えられていたい。そう、「拍手は一人分でいいのさ」(「ストレンジ・カメレオン」)。

 もっとも、僕のメインストリームの言論人などになったりしたら、それは気持ち悪いことでしょう。せいぜい、ウェブの片隅で、オルタナティブな批評を続けることが、僕の器に似合ったことではないかと思います。

   追記.過激でなくとも、反社会的でなくとも、オルタナティブ。どこかで、そんな立ち位置を探しています。

山田宏哉記
 
 2009.11.7
 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ