ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2418)

 【実務家の批評】ハードワーカーの学習戦略

 立場によって程度の差はあれ、"勉強"が必要な時代になっていることは間違いありません。実務家にとっても、学習量と収入が直結するようになってきています。

 おそらく1990年代以降、日本のビジネスシーンは大きく様変わりしました。

 MBO(マネジメント・バイ・オブジェクティヴズ)を徹底し、処遇と連携させることで、旧来型の日本企業の基幹人事制度も刷新されました。

 報酬は、査定とシステムによって理論的に弾き出され、"社長の温情"とか"秘密裏の交渉"で給与が上下動することも、時代にそぐわなくなりました。

 一言で言えば、"公平"になったと思います。貢献度の高い"基幹人材"に高額報酬を支払い、定型業務をこなすだけの"フレキシブル人材"の人件費はなるべく圧縮するというのが、大きな時代の潮流です。

(僕は、意図的に"正社員"とか"非正規社員"という用語を使っていません。雇用形態の違いは本質的な違いではないからです)

 元来、報酬は貢献度で決定するべきものです。貢献が大きければ、雇用形態が嘱託だろうが、業務委託だろうが、高額報酬を支払うのが合理的です。

 組織で働くという選択をせずとも、どれだけ顧客と社会に貢献できるかどうかが、報酬と直接的に結びつきます。

 「顧客や社会にとって何が価値があるのか。自分は何を提供できるのか。提供すべきなのか」ということは、考えるだけでは駄目です。知識や情報量が圧倒的に不足する中で解答を出しても、不完全なものでしかありません。

 結局は、コツコツと勉強をするしかありません。あるいは、"理想の自分"と"現実の自分"とのギャップを認識して、その差を埋めるべく研鑽を積むしかありません

 ハードワーカーであれば、平日に勉強専門の時間を取ることは難しい。そんな状況でも、"実務を通して学ぶ"という姿勢を忘れてはならないでしょう。

 また、時間ができたときには、費用を気にせずに研修やセミナーに参加するというのもありでしょう。

 書籍では理解できなかったことでも、教室で講師に教わるというスタイルだと理解できることはよくあることです。もちろん、費用は書籍の何十倍もかかる場合が少なくありません。

 しかし、ハードワーカーにとっては、学習のためにお金よりも時間を優先するのが合理的です。

 この時代において、知識と情報を得るためにどれだけお金を払えるか。結局は、ここの覚悟が勝負になるかもしれません。

 追記. 以上、95%の若者には全く関係のない話でした。

山田宏哉記
 
 2009.12.25
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