ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2422)

 マニュアル・レイバーの希望

    今後、専業のマニュアル・レイバー(単純労働者)が高収入を得て、高い生活水準を享受するのは難しいと思います。

   おそらく、マニュアル・レイバーの希望は、知恵を絞って「自分で事業を起こす(自力でカネを稼ぐ)」という点以外にはありません。

   マクロ経済の動向では、「IT」「介護」「農業」などが有力な成長分野だと言われます。他の業種で職にあぶれた人材が流入してくることが期待される分野と言うこともできます。

   しかし、これはあくまでマクロの話であって、個人(ミクロ)の視点から見れば、決して恵まれた話ではありません。

   情報分野では、「アルゴリズムが読めない人」とか「数学が苦手な人」は人材として不要です。この時点で日本人の5人中4人は脱落するでしょう。

   農業分野でも、既に広大な土地を所有しているのでもない限り、貧窮する可能性が極めて高い。

   そして介護が、ミスフィットたちの拠り所になります。特に取り柄のない人間が流入するので、経営サイドに買い叩かれ、薄給激務に喘ぐことになります。

   確かに、老人ホームや介護会社を「経営」するのは有望だと思いますが、現場で「労働」しても報われるところは少ないでしょう。

   既存の組織に雇用されて働くという発想でいる限り、低水準の収入と生活が約束されてしまいます。

   現代は、ウェブをうまく利用すれば、自力で収益を上げることができます。これを利用しない手はありません。

   まずは、副収入としてお小遣い稼ぎをしてコツをつかみ、軌道に乗せて本業に匹敵する収入を生み出し、本業以上の収入を得られるようにする。

   設計とコンテンツさえ優れていれば、ウェブサイトが勝手にお金を稼いでくれます。

   もちろん、ほとんどの人は敗れ去るでしょう。どうでもいいコンテンツの提供しかできていないウェブサイトに何度もアクセスする篤志家がいるとは思えません。

   それでも、可能性はある。わずかであれ、マニュアル・レイバーにも希望は残されている。

   マニュアル・レイバー諸君。今こそ、一流大学・一流企業という人生モデルに代わるオルタナティヴな生き方を実践するべきときではないでしょうか。

 追記. 何度も書いていますが、マニュアル・レイバーのグローバル価格は年収2万ドルくらいに収斂するでしょう。

山田宏哉記
 
 2009.12.29
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