ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2464)

 入院中にするべき有益なこと

 人生において、入院などしないに越したことはありません。とは言うものの、本人の意志に関係なく、入院しなければならない状況になることもあります。

 普通の人にとって、病院に入院する確率は、拘置所や刑務所に収監される確率よりは高いでしょう。

 そんなときのために、"入院中にするべき有益なこと"を簡単にまとめておきたいと思います(生死の縁を彷徨うような深刻な事態ではない場合です)。

 まず、最も気をつけるべきは、病室でPCを使えるかという点です。これが禁止されている病院はただそれだけの理由で避けた方がいいでしょう。僕の場合、一か八かで持ち込んで使用することができましたが、予め確認しておかなかったのは危険な賭けでした。

 また、PC本体があっても、ウェブに接続できなければあまり意味がありません。一般に病院側は入院患者がPCを持ち込むことをあまり想定していないので、病室に回線が引かれている可能性は低いでしょう。

 野良電波をつかまえることに賭けるのも、リスクが高すぎます。

 ですので、Eモバイルなどのデータ端末でウェブ接続をするのが今のところ最適だと思います。

 "入院中にするべき有益なこと"として、いきなり「PCの持ち込みとウェブ接続の確保」を挙げるのは、奇異に感じる人が多いかもしれません。

 "読書"とか"日記を書く"とか"遺書を書く"とか、もっと具体的な行為を記すのが、普通でしょう。

 しかし、あえて経験を通して得た教訓を強調しておきたい。入院生活においては、"情報のインフラストラクチャー"を確保することが死活的に重要です。

 現代社会の個人にとって、その情報インフラにあたる具体的なツールがPCとウェブ接続です。

 例えば、読書を目的に入院する場合でも、ウェブ環境を確保していれば、アマゾンで欲しい書籍を注文して自宅に発送してもらい、家族が見舞いに来るついでに持ってきてもらう、といった使い方ができます。

 読みたい本があっても、電話で家族に著者名とタイトルを伝えて、大型書店で買って来てもらう、などという方法ではそう何度も頼むわけにはいかないでしょう。

 他にも、オンラインでクレジットカードの決済ができるものに関しては、入院中であっても滞りなく物事を進めることができます。ウェブでできる"決済事項"は、今や増加する一方です。

 自分のウェブサイトを持っていれば、当然ながら、その更新をすることもできます。

 上記のような事柄は、いまや"日常生活"と呼んでも差し支えのないものです。そして、入院生活において、「PCの持ち込みとウェブ接続の確保」ができなければ、それは"日常生活が不能"になったにも等しいことなのです。

 そういう人は、一日中、下らないTV番組を見るしかすることがなくなります。これは本当です。病院はそういう患者で溢れています。

 入院中に何より優先すべきことは、「(なるべく)日常生活を確保する」ことです。これに成功すれば、入院中にできることの選択肢が飛躍的に広がります。

 「読書をする」とか「音楽を聴く」といった個別の具体的行為は、あくまでその後に考えればいいことです。

追記.入院中にするべき個別の具体的行為については、改めて記します。

山田宏哉記
 
 2010.2.27
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