ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2505)

 【実務家の批評】複利計算を使いこなす

 問題。例えば、100万円の預金をするとします。金利が年1%のとき、預金が200万円に達するまでに何年かかるでしょうか。

 答えは72年です。

 これには単純なアンチョコがあって、金利が2%なら36年、3%なら24年と元本が2倍になるためには、"金利×年数=72"となるような金利と年数の関係が成立します。

 次の問題。100万円を年3%の金利で、100年間預けたとしたら、元本はいくらになるでしょうか。これを暗算で計算できたらすごい。電卓を使って出したとしても大したものです。

 答えは、約1,922万円です。

 これはエクセルのパワー関数を使えば、簡単に弾き出すことができます。セルに=power(1.03,100)と入力すれば、1.03の100乗という意味になります。この値が約19.22なので、100万円にかけて、約1,922万円となります。

 さらなる問題。年3%の固定金利で住宅ローンを3000万円借りたとします。毎年100万円ずつ返済すると、返済には約何年かかるでしょうか。また、毎年の返済額を250万円とすると、支払い合計金額はいくら違ってくるでしょうか。

 これは割と、日本人にとってはリアルな設定です。単純計算の力技で解くのも結構、大変です。

 ざっと計算すると、住宅ローンを完済するためには約70年必要で、合計の支払い金額も約7,000万円になります。

 同じ貸し出し条件で毎年250万円ずつ返済すると、15年で返済でき、合計の支払金額は約3,700万円。約3,300の差が生まれます。

 このような計算も、スプレッド・シートを利用すれば、比較的簡単に数字を出すことができます。

 実際の単純計算はコンピュータが行ってくれるので、人間にとって最も大切なことは"計算方法"がわかることです。

 このような複利計算は、おそらく「日本人なら誰でも理解できる」という性質のものではなく、だからこそ差がつく分野だと思います。

 そして「学校の勉強なんて役に立たない」とはざいていた輩ほど、地を這うことになるのです。

追記.年率0.1%の金利で預金して、30年返済の住宅ローンで何千万円も借りるというのは、明らかにリテラシーを欠いています。

山田宏哉記
 
 2010.3.24
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