ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2527)

 紙で新聞を読むのは、反倫理的である

   読売新聞だけで1日あたり1,000万部刷っています。

 単純な話、それは地球環境にとって、非常によくないことではないでしょうか。古紙もリサイクルを続けると、だんだんと劣化します。

 想像してごらん。1日1,000万部、あの読売新聞を紙に印刷するために、アマゾンの樹木が伐採されていると。

 何も読売に限った話ではありません。他の大手新聞社も似たようなものです。

 新聞記事の大半が一過性の情報です。そして、大半の記事が読まれることなく、新聞紙は古紙として捨てられていきます。

 新聞は、本当に紙にインクで印刷して、新聞奨学生を毎朝3時起きさせて、配達する必要があるのでしょうか。

(おかげで、新聞奨学生が真面目に学業に打ち込むのはほとんど不可能になっています)

 21世紀の情報社会において、これは驚くほどの無駄と非効率ではないでしょうか。

 当たり前ですが、こういう問題提起は決して新聞紙上でなされることはありません。

 ただ、新聞社が本気で地球環境に配慮しているなら、紙への印刷部数を減らして、電子版に移行する必要があるでしょう。

 「新聞は紙で読むべきだ」という主張は、紙資源の無駄を推奨するという意味において、いまや反倫理的です。

 少なくとも、新聞社に「使い捨て商品」を批判する資格があるとは思えない。

 新聞記事は、ディスプレイで読むのを原則とすれば、物理的な廃棄物は発生しません。

 もちろん、課金システムやビジネスモデル上の問題は大きいでしょう。しかし、だからといって、現在のような紙資源の無駄遣いを続けてよいことにはなりません。

 1日あたり数千万部の新聞紙を廃棄せずに済むなら、これほど地球環境に優しいことはありません。

 僕は、原則、紙で新聞を読まなくなりました。普段は、日経テレコンを利用しています。

 いまや紙の新聞を読むのは、早稲田の大学図書館で「まとめ読み」をするときくらいです。

 「最近の若者は、紙の新聞を読まないからけしからん」という主張は、もはや時代に合わなくなりました。

 けしからんのは、むしろ新聞を紙で読むことに固執する側にこそあるのです。

追記. ちなみに印刷代と新聞配達員の人件費を削減したとして、電子版の新聞は1ヶ月2,000程度が適正価格ではないでしょうか。

山田宏哉記
 
 2010.4.9
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