ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2555)

 私的なツイッターに勤務先の許可は必要か

 勤務時間外に私的にツイッターをするのに、果たして勤務先の許可は必要でしょうか。

 「いらない」というのが僕の答えです。

 おそらく現状では、宮仕えをしているビジネスパーソンは、大抵、匿名でブログやツイッターをやっていると思います。

 端的に言って、勤務時間外のウェブ利用に関して、組織が禁止することができるのは、例えば「個人のブログに社外秘の情報を書くこと」あるいは「会社での出来事を書くこと」です。それ以上のことは禁止のしようがありません。

 「実名を名乗って、社外の人と話してはいけない」とか「自分の考えを言ってはいけない」という規定はナンセンスです(ただし、会社の了解を得ずに個人ブログに勤務先名を書くのは、グレーゾーンです)。

 理論的には「ウェブでの活動は、"ボランティア"です」で充分でしょう。勤務時間外にボランティア活動をするのは個人の自由です。実際、無償で情報提供をしているわけです。

 打破すべきなのは、「雇用契約の権限は、生活の全領域に及ぶ」という日本的な考え方や空気そのものです。

(ちなみに、弁護士の方に聞いた話だと、法律的には仮にビジネスパーソンが会社に無断に深夜のコンビニでアルバイトをしていたとしても、懲戒解雇にはできないそうです)

 勤務時間中は、職務に専念し、組織に貢献する。それ以外の時間は、原則、自由。それが、開放的な社会のあり方だと思います。

 ウェブのユーザー側も、もう「○○の社員が個人ブログでこんな問題発言をした。会社に通報してやろう」みたいな幼稚な行為を控えるべきです。それは、ウェブにとっての自殺行為です。

 ビジネスパーソンの「ウェブで顔写真や実名を出すのはまずい」という"自主規制"は、おそらく幻想に過ぎません。

 もちろん、わざわざ勤務先で「ツイッターをやってますが、あくまでプライベートです」と言い触らす必要もありません。

追記.以上、古くて新しい問題でした。

山田宏哉記
 
 2010.4.30
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