ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2608)

 2010年の六本木ヒルズ 森タワー探訪記  

 2010年6月19日、六本木ヒルズを探訪した。

 ルイーズ・ブルジョワ(Louise Bourgeois 1911/12/25〜2010/5/31)の訃報が伝えられたことで、不意に六本木ヒルズを探訪したいと思った。ブルジョワは、巨大蜘蛛「ママン」の作者として知られる。

 長らく、六本木ヒルズは正当な評価を受けてこなかったように思う。

 「回転ドア事件」に始まり、テナント企業の数々の不祥事が重なり、いつしか六本木ヒルズと言えば、"犯罪者の巣窟"みたいなイメージがついてしまった。

 そのため「六本木ヒルズ」と聞くと、何かケチをつけないと気が済まない人は多いと思う。

【写真1】森タワー。六本木ヒルズの象徴。


【写真2】巨大蜘蛛「ママン」。ルイーズ・ブルジョワ作

【写真3】スカイデッキ(屋上階)から臨む東京タワー


【写真4】定番化しつつある展望台とスカイデッキ。



 結論から言うと、僕は設計空間としての六本木ヒルズを高く評価したい。実際、六本木ヒルズは人気スポットとして定番化している。

 特に、屋上階のスカイデッキ(追加料金¥300が必要)を開放したことはあまりに画期的だ。普通のビルでは、大抵、屋上階が立入禁止となっていることを想起して欲しい。

 屋上階は風が心地よかった。ガラス越しに見る風景とは何かが決定的に違う。

 そして、その眺望は、文句のつけようがなく素晴らしい。文字通り、東京が一望できる。東京タワーと新宿方面が人気のようだ。

 「東京シティビュー」と名付けられているが、言い得て妙だろう。

【写真5】森美術館の現代的過ぎる作品


 森美術館の作品は、作品としてはかなり微妙ではある。写真撮影可という配慮は素晴らしいが、あまりに前衛的過ぎて、私にはよく理解できなった。

 あくまでメインは東京を鑑賞する展望台で、美術館の方は「おまけ」という位置付けで構わないと思う。

 展望台と森美術館の入場料は、大人料金で合わせて¥1,500となっているが、このためだけであっても、六本木ヒルズに来る価値はある。

 宴は過ぎた。そろそろ、色眼鏡を外して、等身大の六本木ヒルズを探訪してみてはいかがだろうか。案外、気に入るという人は多いと思う。

山田宏哉記
 
 2010.6.20
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