ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2643)

 今こそ必要な勤労観のパラダイム・シフト

 日本のホワイトカラーの労働生産性が低い根本的な理由はハッキリしています。

 それは、日本の労働環境が悪いからであり、人々が義務感で嫌々仕事をしているからです。

 「死ぬ気」で働いても、所詮、負けを重ねるだけです。「悲壮感を出す人が偉い」みたいな勤労精神に囚われて、残業自慢や病気自慢をしている限り、日本に未来はないでしょう。

 これでは、「遊び」でやる人には勝てません。

 極論ですが、もう日本人はこれ以上、一生懸命働く必要はないと思う。もっと力を抜いて、"遊び"として仕事をした方がいいでしょう。

 そして、もっと人生を楽しむべきだし、もっとわがままになるべきだ。その方が仕事のパフォーマンスも高くなるでしょう。

 単純な話、日本企業にも「年に1度の一ヶ月休暇」と「シエスタ(お昼寝)」を施策として導入すれば、一気に生産性が向上し、外国からある程度優秀な若手を集められるのではないか、と思います。

 20歳過ぎに就職してから定年まで、"長期休暇"がせいぜい1週間というのは、優秀な学生を絶望的な気持ちにさせるものです。実は社会人自身、この点に不満タラタラです。

 一般的なアメリカ企業では、勤続年数を重ねるにつれて、毎年の休暇が2週間、3週間と増えていくようです。

 だったら、改めるべきだ。社会人だって、1ヶ月くらい会社を休んで"海外放浪"に出かけたいじゃないか。

 環境面と並んで、人々の職業意識にも大きな問題が潜んでいます。

 日本では実に多くの人が、「職業は?」と聞かれた時に、「◯◯の社員です」と答えます。つまり組織に個人が従属している。この「寄らば大樹の陰」といった因習をしなくてはなりません。。

 真剣に仕事をする気なら、職業を尋ねられた時、「会社員です」とか「サラリーマンです」と答えるのは、もう禁句にするべきだと思います。

 こんな様だから、堂々と自分の名前で自分の考えを世に問うことすらできない。

 本来、仕事をする上で忠誠を誓うべきは、"職種"に対してであって、会社や上司に対してではない。このことを再度、認識するべきでしょう。

 言葉にすればたったこれだけのことであっても、実行に移すとなると、途方もない労苦が待ち構えています。

 しかし、日本を少しでもマシな国にするためには、勤労観のパラダイム・シフトをやるしかない。そしてそれは、今の20代、30代の若手実務家に課せられた使命でしょう。

 山田宏哉記
 
 2010.7.25
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