ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2649)

 2010年の多摩ニュータウン 多摩センター

 2010年7月31日、多摩センター駅を探訪した。ここはいわゆる"多摩ニュータウン"の中心であり、象徴的な場所だ。

【写真1】多摩センター駅前の景観(北方面)


【写真2】多摩センター駅前の景観(パルテノン通り)


 多摩センター駅に来たのは約4年ぶりのことだった。2006年に開催された「大人計画フェスティバル」で、僕は出版社のアルバイトとして、雑誌や書籍の販売のためここに来ていた。「ちょっと元気がないなぁ」というのが、その時の駅前の印象だった。

 今回、駅を降り立ってまず感じたのは、何と言っても、その賑やかさである。新聞報道などでは、高齢化などに伴う"ニュータウンの危機"が伝えられている。

 私は密かに多摩センター駅前の商業施設にはシャッターが下り、"ゴーストタウン"と化しているのではないかと予感していた。

 しかし、そうではなかった。探訪したのが土曜の午後ということもあり、むしろ活況を呈していた。しかも、小さなお子さん連れの方が多い。

【写真3】大道芸に集まる"観客"たち


【写真4】サンリオ・ピューロランドに吸い込まれていく家族連れ


 
子供が多い理由のひとつは、子供向けのエンタテイメント・パークであるサンリオピューロランドがあることだ。ただし、諸般の事情で、私はこの中には潜入できなかった。

【写真5・6・7】ベネッセ・コーポレーションのビルとその前のオブジェ



【写真8】多摩中央公園の噴水


 その他、多摩センター駅前には、"記号化"されたものが多い。パルテノン多摩、映画館と美術館、ベネッセ・コーポレーションの高層ビル、多摩中央公園など、"いかにもニュータウン的光景"が広がっている。

 生活に必要そうな施設は揃っている。だからこそ、街として自己完結しているように見える。

 住民と思われる人々の属性も注目に値する。

 多摩センター駅近辺を歩いていると、やはり似通った人が多くて、ひとつのキーワードが浮かんでくる。それは、「平凡な日常を愛する核家族の街」というものだ。

 健全すぎて、私にはちょっと息が詰まりそうだ。

 但し、実際に人が暮らしている以上、これはたぶん重く受け止めるべきことなのだと思う。

 山田宏哉記
 
 2010.8.1
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