ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2657)

  ビジネスパーソンのための"自由への道"

 自分の名前で仕事をしたいビジネスパーソンにとっては、"帰属ベース"の考え方から、"契約ベース"の考え方で仕事をするべき時に来ている、と思います。

 日本の雇用契約に「人身売買」的な側面があることは否定できません。

 特に問題はないのに、ビジネスパーソンが私的なブログを書くにも実名を出せないのは、勤務先に対する配慮からでしょう。あるいは"副収入"を得ることに、ちょっとした後ろめたさを覚える。

 これらは、"帰属ベース"で物事を考えているからで、"契約ベース"で物事を考えれば済む問題ではないかと思います。

 確かに、"入社"とか"正社員"という言葉を使うと、あたかも自分が会社の「所有物」であるかのような錯覚を覚えてしまいます。

 いまやビジネスパーソンが、"愛社精神"を発揮して、"忠誠心"を示しても、それが報われるとは限りません

 "会社人間"ではなく"プロフェッショナル"を志向する人は、"入社"や"正社員"といった言葉を禁句とし、「○○社と雇用契約を結んでいる」と捉えてはどうでしょうか。

 自己紹介の仕方にしても、プロフェッショナル志向の人は、もう「A社の○○です」という言い方からして改めるべきでしょう。

 「○○です。A社と雇用契約を結んでいます」では流石にラディカルですが、せめて「○○です。A社に勤務しています」くらいの言い方にしたいものです。

 そして、肩書きに頼るような物言いは、全面的に止める。「肩書きで仕事をするな」とは古き良き時代のマスメディアで使われた至言です。

 今、改めて検討するべきは「日本人の帰属意識」そのものなのだと思います。

 少なくともビジネスの場面では、個人よりも所属する組織や集団をアイデンティティの拠り所とする価値観から脱却するべき時が来たと思います。

 極力、個人として、自分の名前で勝負する。ビジネスパーソンにとって、まずはそれが自由への第一歩ではないでしょうか。

 山田宏哉記
 
 2010.8.8
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