ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2721)

 飯のタネとしての"知的財産"

 今、マーク・ブラキシル、ラルフ・エッカート(著)『インビジブル・エッジ』(文藝春秋)を読んでいます。副題は「その知財が勝敗を分ける」となっているように、"知財戦略"をテーマにした書物です。

 非常に尖った内容で、目から鱗です。

 論旨をごく簡単に言うと、「知財戦略」こそが今後の経営戦略の中核になり、企業は必ずしも商品を作る必要はない、という話です。日本でも「特許訴訟ビジネス」が急拡大するのは時間の問題であることがよくわかります。

 ビジネスパーソンとしての実感から言えば、日本企業はまだまだ「戦略的に知財を活用する」という意識が希薄なように思います。

 例えば、「特許を侵害されないようにする」とか「特許を侵害しないようにする」というレベルで知財を捉えています。

 本書に登場するように、「倒産した企業の特許を買い占めて、大企業相手に訴訟を起こし、ライセンス料か和解金を払ってもらう」ということを"ビジネスモデル"として行っているところはほとんどないでしょう。このような企業は、パテント・トロールと呼ばれています。

 パテント・トロールが主として標的にするのは、"製造業"です。製造業は、製品を作って消費者に販売することで生計を立てているので、商品を作らないわけにはいきません。

 しかも、法廷での闘争となれば、パテント・トロールとライセンス契約を結ぶか、和解金を払うしかありません。

 これほど極端な例でなくとも、ほとんど知財が経済の中心になりつつあることは、間違いないように思います。その割に日本企業の対応が遅れている部分です。

 そして、僕は今、ひとつの決意をしました。今後、集中的に「知財」の勉強をすることにします。幸い今は、知財の勉強をすれば、実務でも役に立てられる環境にいます。

 さらに、ウェブサイトの運営を手掛ける上でも、「知財」の学習は大いに役に立つことが予想されます。

 「知財」は、集団戦においても、個人戦でも使えます。ですので、実務家として私と、ウェブマスターとしての私をつなぐ強力な線になりえるでしょう。これを徹底活用しない手はありません。

山田宏哉記

Tweet

 2010.10.21 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ