ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2731)

 アドミュージアム東京 D&AD賞2010展探訪記

 昨日(2010年10月30日)、汐留のアドミュージアム東京で開催中のD&AD賞2010展を探訪してきました。

【写真】カレッタ汐留内。アドミュージアム東京入口。


 世界水準の洗練された広告アイディアに接することができ、期待以上にインスパイアされた。

 D&ADというのはイギリスの非営利団体の名称ですが、Dはデザイン、ADはアート・ディレクションの略になっています。D&AD賞は2007年に設立された広告関連の賞で、国際的な権威にもなっています。

 最優秀賞はブラック・ペンシルと呼ばれ、優秀賞みたいなのがイエローペンシルと呼ばれています。

 ミュージアムの館員の方が、45分ほどで「作品解説」等をして下さったので、理解がしやすかった。

 ブラックペンシル(最優秀賞)に選ばれた以下の4広告作品は、いずれも唸らされるアイディアでした。、

1.The Best Job In The World:世界中で一番素晴らしい仕事

2.High Line:高架鉄道

3.Trillion Dollar Flyer:一兆ドル紙幣のチラシ

4、Apple Website:アップル・ウェブサイト

 この中でも特に秀逸なのが、クイーンズランド州観光公社によるThe Best Job in The World。日本でも知っている方が多いと思います。

 D&ADではその授賞理由を以下のように説明しています。

 [引用開始]

 クイーンズランド州観光公社は、グレートバリアリーフに点在する島へ観光客を誘致するために、島の管理人として半年間、島で過ごすという求人広告を、世界で最も素晴らしい仕事として、グローバルに訴求した。圧倒的魅力のある効果抜群のアイデア。

 [引用終了]

 アップル社のウェブサイトもブラック・ペンシルに選ばれていました。受賞理由は以下の通りです。

 [引用開始]

 デザインの先進性とベストプラクティスの価値を熟知しているアップル社ならではの、優れたウェブサイト。商品のデザインの良さだけでなく、使い勝手や実用性が明瞭に訴求された優れたツール。

 [引用終了]

 アップル社の商品を見ると、「洗練されたデザイン」が経済的な価値を生み出すことがよくわかる。

 ミュージアムの方の説明によると、スティーブ・ジョブズはAD&D賞受賞の常連とのことです。アドミュージアム東京の作品解説のパネルとしても、固定化されたiPadが使われていました。

 一方で、日本の広告はイエローペンシルの42作品の中にも一本も入っていませんでした。どうも日本は「広告後進国」ではないかと思われる。

 また、常設展では昔の名作CMや世界各国の評価が高いCMを見られるようになっていて、これも非常に勉強になりました。

 優れた広告は、訴求力のあるメッセージを打ち出すための生きたテキストなのだと痛感しました。

山田宏哉記

Tweet

 2010.10.31 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ