ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2744)

 2010年の横浜 三菱みなとみらい技術館探訪記

 昨日(2010年11月6日)、三菱みなとみらい技術館を探訪してしました。横浜みなとみらい地区の三菱重工横浜ビルの1,2階部分にあります。

【写真1】三菱重工横浜ビル。1994年竣工。高さ151.9メートル。

【写真2】三菱みなとみらい技術館入口。


【写真3】三菱みなとみらい技術館内観。


 もともと横浜のみなとみらい地区は、三菱重工の横浜造船所が造船事業から撤退した跡地に作られています。

 また、言わずと知れたことですが、三菱重工は、三菱東京UFJ銀行、三菱商事と並んで三菱グループの「御三家」と呼ばれる中核企業になります。

 さて、三菱みなとみらい技術館ですが、見所は充分でした。子供から大人まで楽しめるように工夫してあり、実際に幅広い客層の方が訪れていました。また、企業博物館ならではの工夫もみられ、勉強になりました。

 館内は大きく「環境・エネルギー」「技術探検」「宇宙」「海洋」「くらしの発見」「交通・輸送」の6つのゾーンに分かれ、かなり専門的な展示解説がなされていました。丁寧に見ていくと、館内を回るのに数時間はかかります。

 館内の見所としては、やはり実物あるいは迫力のある模型による展示品が並んでいる点でしょう。これは実際に製品を作っている企業博物館ならではの強みだと思います。

 特にロケットエンジンの実物展示などは、非常に貴重だと言えるでしょう。

【写真4】ロケットエンジンLE-7(左)とLE-7A(右)。実物。


【写真5】しんかい6500の1/2スケールの模型。


 また、三菱重工は原発企業であるわけですが、 "原子力発電所の安全性"等の機微な事柄についても、こういう機会を活かしてさりげなく訴求しているのは、「なるほど」と感じさせられるところです。

【写真6】原子炉容器模型。1/5スケール。原子力発電の仕組みを解説。


【写真7】原子炉格納容器。1/30スケール。「安全性」を強調。


 体験型のコーナーにも力を入れていました。例えば、「宇宙」ゾーンにある「重力錯覚の部屋」では、床の傾斜により平衡感覚が狂うように設計されています。

 また、「技術探索」ゾーンでは、滑車の組み方によって、持ち上げるのに必要な力が変わってきたり、歯車の大きさや歯数によって回転数が変わってくることが体験的に理解できるようになっています。

【写真8】重力錯覚の部屋。床が傾斜しており平衡感覚が狂う。


【写真9】滑車でモノを持ち上げる仕組の解説展示。


 個人的に印象に残ったコーナーとして、二階の隅にある「乗り物の歴史」の展示コーナーです。目立たない場所にあるので、危うく見逃すところでした。

 ここには、第二次大戦中の三菱製の戦艦武蔵や戦闘機が展示されていました。軍事関係のものがひっそりと展示してあるのは、"政治的配慮"のようにも思われます。

【写真10】第二次大戦中の戦闘機の模型たち。


【写真11】戦艦武蔵の模型。



  三菱重工はハードウェア系のインフラ事業がメインで、一般消費者向けの商品を作っているわけではありません。どのような事業をしている企業なのか、ビジネスパーソン以外にはわかりにくいものです。

 だからこそ、三菱重工の事業分野をこのような博物館を通して広く知ってもらうことは、効果的な方法だと感じました。

 山田宏哉記

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 2010.11.7 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ