ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2749)

 雇用コストを超えるアウトプット戦略

 毎日の心掛けとして、小さくてもいいから何らかのアウトプットを出すようにしています。インプットしたり、考えたり、喋ったりするだけではダメで、記録に残る成果を出すようにしています。

   誰に言われることはなくとも、「今日は給料分の仕事をしたか」と自分に問いかける姿勢は大切だと思います。

 仮に月給が20万円でも、毎月の勤務日数が約20日なら、日給換算で約1万円になります。企業が従業員を雇用する場合、社会保険料などの関係で、給料の2倍のコストがかかっていると考えるべきです。

 ですので、月給20万円の人なら、単純計算で最低、毎日2万円分の仕事をする必要があるということになります。

 日本のビジネスシーンでは、月給20万円では「安月給」と言われるかもしれません。しかし毎日、2万円分(=自分の雇用コスト)の仕事をするのは、かなり難しいものです。

 例えば、雑用を一生懸命やるだけでは、1日2万円に全然追いつきません。過酷な日雇い労働をしても、1日\7,000程度が相場です。

 コピーミスした用紙をメモ帳にして「コスト削減」とか言う人は、人件費のことを全く考えていません。

 ですので、初任給20万円の新人がコピー取りなどの雑用だけをやっていて許されるのは、とても恵まれたことです。

 これではおそらく、毎日2万円分の仕事をしているとは言えません。自らの「安月給」を嘆くなど、言語道断でしょう。

 仮にホワイトカラーとして毎日2万円分の仕事をするとしたら、情報や分析、インサイト(洞察)のレベルで勝負することが必要になってきます。

 会議に出席するなら、最低ひとつは他の参加者にとって有益な発言をする必要があります(会議で聞いているだけの人は、給料分の仕事をしていない)。プロジェクトに参加するなら、明確な貢献をする必要があります。

 いずれにしても、ハードルはかなり高いものです。

 このように考えると新社会人に限らずビジネスパーソンにとって最も大切なことは、一刻も早く「報酬(厳密には雇用コスト)以上の仕事をできるようになる」ことだとわかります。この点に関しては、経営層や上司よりも厳しい目で自分を査定することが望ましいでしょう。

 本来、仕事の査定は「アウトプット」に対してなすものであって、属人的な「性格」や「能力」ましてや「勤続年数」に対してするものではありません。

 日本ではまだ、これが徹底されていないように見えますが、いずれこれが常識になるでしょ。

 だからこそ毎日、何らかのアウトプットを出し、「今日は給料分の仕事をしたか」を検証する姿勢が大切になるのです。

 山田宏哉記

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 2010.11.11 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ