ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2760)

 NHKスペシャル「インドネシア  巨大イスラム市場をねらえ」覚書 

 NHKスペシャル 灼熱アジア「インドネシア 巨大イスラム市場をねらえ」(11/13放送)を視聴しました。以下、その覚書です。

 インドネシアの人口は約2億3000万人で世界4位。自動車は豊かさの象徴であるが、年収が40万円を超える中間層が購入するようになっている。

 豊かさの成長である自動車を購入しているのは、年収が40万円を超える中間層。続々と貧困層から抜け出している。金融が未発達だったため、リーマンショックの影響を最小限に抑えることができた。

 イスラム教では金利を禁止している。さすがに現在では金利を取る金融機関が主流だが、一般の人の大半は、まだ銀行口座も持っていない。

 だからこそ、インドネシア人2億人の意識を変えれば、巨大な市場になる。

 1989年に進出したみずほコーポレート銀行。日系企業の後を追って来たが、現地企業への融資が急増し、日系企業との割合が逆転しようとしている。

 インドネシア人として初めて課長になったダスワル・アルパウンさん。ヘッドハントでみずほに来た。人脈に強く、曰く「インドネシアの顧客に対して上手く立ち回ろうとしてはいけません。彼らに『ずるいやつだ』と思われたら関係が終わります。」

 みずほには、インドネシア進出を検討する日本企業からの問い合わせが殺到している。例えば、住友建機はみずほの後押しでインドネシア進出。リスクを可視化する上で、銀行の情報が有効と考えている。

 スタンダード・チャタード銀行CEOのトム・アーカー氏曰く「インドネシア経済は極めてエキサイティングな状況です。生活水準が上がれば消費が増え、クレジット・カードや個人向けローンを欲しがるようになります。銀行口座も必要になりますし、いずれはネットバンキングも広がるでしょう」

 インドネシア最大の地場銀行であるBRI(インドネシア庶民銀行)も検討している。小口融資の拡大に力を入れ、インドネシア全土で3,000万人の顧客がいる。「借金こそ豊かさへの近道」という"意識改革"が実現しようとしている。

 BRI副社長ウィンディアルトノ氏曰く「これまで大企業重視だった外資銀行も小規模・小口融資を始めました。ライバルの登場は望むところ、我々はその上をいきます。我々は小さな田舎町にも支店を持っています。それどころか山間部にまで進出しています」

 日系金融機関のBAF(ブッサンオートファイナンス)。三井物産が株主。オートバイ専門のファイナンスを行っている。インドネシアでは、豊かさを勝ち取った人が真っ先に手に入れるのがオートバイ。去年の販売は580万台。日本の15倍の売上になる。

 BAFでは、徹底した現地化と日本流のきめ細かさの導入が奏功。11,000人の社員のうち、日本人はわずかに3人に過ぎない。

 インドネシアには、未だ金利の何たるを理解していない人が多い。だから、手元にお金がなくても、モノが買えることを教えることから始める。

 2億人のイスラム教徒と10年で3倍の経済成長。このインドネシア市場を巡って、世界的な競争が既に始まっている。

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 山田宏哉記

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 2010.11.18 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ