ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2761)

 アルバイト店員にとって「お客」とは何か 

 "アルバイト店員"のことを考えさせられる出来事が2つ、立て続けに起こりました。

 1つ目は、深夜のファミリーレストランでの出来事です。閉店が午前2時の店舗で、午前1時10分くらいにラストオーダーとなっていました。

 そして、店員は午前1時20分頃に来店したお客さんを「もうオーダー、終わりました」と追い払っていました。

 閉店の40分前に来たお客さんを追い返すというのは、普通に考えたら、ちょっとあり得ない。明らかにお店の信用や評判を傷付ける行為です。

 2つ目は、コーヒーショップでの出来事です。一階でサンドイッチとコーヒーを注文して、1階席が満席なので、2階席に行ったら、そこも満席でした。僕以外にも満席で立ち往生している人がいます

 もちろん、会計時には座席が満席というような話は受けていません。

 仕方ないので、プレートを持ったまま1階に店員を呼びに行きました。その途中にコーヒーこぼしました(これは僕の責任だが)。その挙句、碌に謝罪もないまま、よくわからない若者と相席にされました。僕はもう、この店舗には行かないことにしました。

 なぜ、店員たちはわざわざ店の信用を傷つけるようなことをするのでしょうか。考えて、気付きました。よく考えたら、アルバイト店員にとっては、お客が来てもちっとも嬉しくないのです。

 ファミレスにせよ、コンビニにせよ、来店客が増えて喜ぶのは店長だけで、アルバイト店員たちはむしろ客なんか来ない方がいい、と思っているのではないでしょうか。

 僕自身、思い当たる節がありました。掃除屋としてアルバイトをしていた時のことです。

 百貨店で掃除屋をやっていた時、僕も正直、「お客さんが邪魔だなぁ」と思っていました。掃除したい場所にお客さんがいたら、移動するのを待たなければいけないし、モップなどをお客さんにぶつけたら「事故」になります。

 百貨店が混雑すると、むしろ気分が沈んだものです。

 コンビニや飲食店のアルバイト店員たちは、笑顔で「いらっしゃいませ」と言いつつも、本音では「あぁ、面倒くさい」と思っている場合が少なくないと思います。

 そして、ファミレスやコンビニのアルバイト店員に「やる気がない」ように見えるのは、何も本人の資質の問題ではないと思います。ここで「やりがい」の精神論で説教するのは、間違っているでしょう。
 
 売上が上がったり、お客さんが満足しても、彼らの処遇と何の関係もないのでは、意欲的になるのは難しいものです。店が繁盛して混雑するのは、その分仕事が大変になるので、アルバイト店員にとっては「悪いニュース」なのです。

 とはいえ、閉店40分前にお客を追い払うようなアルバイト店員を採用したのは、明らかにミスでしょう。

 飲食店の経営者は、客が来たら「面倒くさい」と思うようなアルバイト店員が、店の評判を傷付けていることに、もっと自覚的になった方が良いと思います。


 山田宏哉記

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 2010.11.19 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ