ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2782)

 青春の焼肉屋・安楽亭

 初めて僕が焼肉チェーンの安楽亭に行ったのは、確か高校生の時だったと思う。専ら焼肉と言えば自宅で作るもので、家族で「焼肉屋に行く」という習慣がなかった。

 確か吹奏楽部の仲間たちと遠出して、昼時に安楽亭に入った。3人前の焼肉の皿を注文して、ガツガツと食べた記憶がある。率直に「焼肉って、こんなに美味しいんだ」と感じた。

 そして時は流れ、僕も大学に入学し、多少はお金に自由が利くようになった。

 外食の中でも、焼肉屋の客単価は相対的に高い。だから、気軽に行くというわけにもいかない。

 しかし、安楽亭にはいくつかの抜け穴があった。

 まず、ウェブで予めクーポンをプリントアウトしていくと、かなりコストを抑えることができた。もっとも、それ以上に狙い目なのは、午後5時までの時間帯に行くことだった。

 ランチタイムであれば、本格的な焼肉定食を500〜\1,000くらいで食すことができる。

 また、安楽亭はキムチにこだわっていて「キムチだけだと採算割れをしているのではないか」という噂がある。そのキムチも定食についてくる。

 一般常識では、焼肉というのは夜に食べるものらしい。そのため、昼時の時間帯は客が少なくなりがちだ。そのため、店側はランチタイムにコストパフォーマンスの高いメニューを提供する。

 単純に焼肉を食べたい人にとっては、これは圧倒的に狙い目だ。外食チェーンの松屋の「焼肉定食」も同じような価格帯だが、味は比較にならない。

 以来、僕は焼肉が食べたくなった時、専ら一人で安楽亭に行くことになった。

 よく行った店舗は、やはり埼玉の自宅近くにある店舗と歌舞伎町にある安楽亭だ。

 掃除屋の仕事を終える。身体を動かした後は、よく焼肉が食べたくなった。そこで安楽亭に行く。その後、大学に行く。これは僕の定番パターンのひとつだった。

 その間、安楽亭以外の焼肉屋にも行ったことがある。

 所属していた武術団体の仲間とよく行った焼肉屋は、確かに安楽亭よりも味がよかった。しかし、如何せん値段が高い。酒も一緒に飲むと、一人当たりの負担金額が\6,000とかになった。

 珍しく家族と行った焼肉屋も、確かに美味だったが、こちらも安楽亭のコストパフォーマンスとは比べるべくもない。

 若干の例外として、知人の中国人が働いていた四ツ谷の焼肉屋は、昼食時、相当に美味しい焼肉定食を\1,000以下で食べることができた。チェーン店ではないのに、よくこの値段で頑張っていたと思う。

 馬車道系列のはいから亭という焼肉チェーン店も、ランチタイムの焼肉定食でなかなか健闘している。それでも、展開している店舗が少なく、しかも埼玉県中心。総合点で安楽亭には及ばない。

 安楽亭、それは僕の"焼肉の思ひ出"を語る上で、欠かすことのできない存在である。

 そして本日、焼肉が食べたくなったので、また安楽亭に行っていました。カルビとハラミの定食で\1,000。うむ、満足致しました。

 山田宏哉記

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 2010.11.28 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ