ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (2965)

 自転車撤去ビジネスの素晴らしさ

 昨日、ファミリーレストランの(実質的な)駐輪場に自転車を止めて食事をして戻ると、自転車がなくなっていました。

 最初は「盗まれた」と思ったのですが、粘り強く探すと、自転車撤去の縦看板があり、どうやら撤去されたらしいことがわかりました。

【写真1】自転車撤去の縦看板。


 この縦看板によると撤去された自転車は「第一保管所」なる場所で保管されているとのことです。自転車があれば直ぐに行ける距離ですが、歩いて20分くらいかけて取りに行きました。

 自分の自転車で、「撤去してくれ」とも頼んでいないのに、撤去手数料の名目で\3,000を徴収されました。

 驚いたことに、この自転車撤去ビジネスは民間企業が手がけています。

【写真2】「撤去手数料」の領収書


 僕は非常に大切なことに気付かされました。

 自転車を1台撤去して、¥3,000。これは実に高収益なビジネスです。この日は110台の自転車を撤去したようで、これで33万円の売上になります。僕もやりたいくらいです。

 真面目なことに気付きました。

 本当のビジネスチャンスというのは、電子書籍のようにマスメディアが騒ぐ分野ではなく、自転車撤去ビジネスのように地味で目立たない分野にあるものだということです。

 さらにこれらを情報技術と組み合わせれば、可能性は広がります。

 例えば、地域の自転車撤去情報を流すスマートフォンのアプリがあれば、僕は欲しいと思います。

 「安全な駐輪地帯」の情報や「この地区はそろそろ自転車撤去が入る」という情報は、潜在的にかなり需要があるでしょう。

 また自転車を撤去されたとき、どこに取りに行けば良いのか、非常にわかりにくい。保管所の場所や返還手数料、自転車撤去ビジネスを請け負っている企業名等も一覧表示されれば言うことなしです。

【写真3、4】第1保管所。大森駅周辺で撤去された自転車を保管。




【写真5、6】第3保管所。高架橋の下にはこういう保管所が複数ある。




 それにしても、一般に「人の嫌がることをする」のが仕事の基本と言われます。

 条例を盾に、他人の自転車を無断で持ち去って、「返して欲しければ撤去手数料をよこせ」という自転車撤去ビジネスは、仕事の基本に忠実で、実に素晴らしいと思います。

 また、「自転車撤去を通じて世の中に貢献する」というのは、実に崇高な企業理念だと思います。やりがいもありそうな上、超高収益ビジネス。将来性もあります。

 志のある若者は是非、自転車撤去業界を目指してはいかがでしょうか。

 (1000字)
 
 山田宏哉記

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 2011.4.24 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ