ジョン・スミスへの手紙
 サイバー・ラボ・ノート (3061)

 評価という試練

 仕事全般のパフォーマンスについて、高い評価を頂くことができた。振り返ると、「嬉しい」という言葉では、とても言い尽くせないものがある。

 社会人になって以来、原則、1日あたりの仕事+学習時間が16時間になるようにしている。そんな生活が3年半続いた。

 社会人になって3年間は、芳しい成果を出すことができなかった。

 今では、その理由を明確に認識している。仁義があるので、「全て僕が悪かった」と言うことにしている。そして、僕は全面的にその責任を負ってきた。

 あまりのストレスで、途中、死にかけて緊急入院することもあった。

 実際、僕は鼻持ちならない若造で、エリート風を吹かせていたかもしれない。自分ではそういうつもりはなくても、他人の目にはそう映ったのかもしれない。

(今ならよくわかるのだが、誰かのことを「傲慢だ」とか「無能だ」と言い立てて責める時、本当はその人のことが怖いのだ。僕はそういう人間心理の機微を充分に理解していなかった。)

 結果、僕は一番下っ端として3K作業をすることになった。

 今の僕は、他人が嫌がる仕事や損な役回りを全面的に引き受けている。例えば、誰かの失敗をカバーし、誰かの代わりに謝罪をする。下っ端だから仕方なくやるのではなく、自分の矜恃にかけてやっている。

 もちろんこの間も、仕事+学習で1日16時間はずっと続けてきた。

 正直言うと、僕は少しだけ自分を褒めたい。自分の責任ではないことまで責任を取って、キャリアを台無しにして、それでもよく不貞腐れなかったと思う。この悔しさをバネに、震災ボランティアを含めて、よく頑張ったと思う。
 
 言い訳はしたくない。だから、自分の責任ではないことの責任を負って蹉跌を舐めたことは、仕事のパフォーマンスが高く評価されるまでは、絶対に言わないことに決めていた。

 それでも、今回、過分に高い評価を頂いたことで、僕は少しだけ、本当の話をしたくなった。

 山田宏哉記

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 2011.10.18 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ