ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3201)

 文系の7割は営業職に就く 

 「リクルートキャリアガイダンス」(2011年7月号)に掲載された海老原嗣生「『キャリアプラン』のリアル」は、非常に示唆に富んでいた。

 特に重要なのは「文系大卒が就く職種は、7割が営業職、2割が事務・管理部門、5%がSE。残りの5%に、その他の1,000職種(華やかな職業を含む)がひしめく」という指摘だ。

 特に文系の7割が営業職に就くというのは、もっと強調されてもいいと思う。当然、内定を得やすい学生は「営業ができそうな人」となる。

 学生の頃、僕は営業職をやりたくないと思っていた。"憧れの職業"には就けなかったが、文系卒で営業以外の職種に就くことはできた。

 ただ、これは単に運が良かっただけで、もっと等身大のキャリアを考えておくべきだったと思う。

 世の中には、スポーツ選手やミュージシャンや広告クリエイターみたいにたくさんの職種があって、「その中から自分のなりたい職業を選ぶ」というのは、たぶん幻想なのだ。
僕たちは大抵、子どもの頃、なりたかった職業には就けない。

 子どもにとって"憧れの職業"に就くためには、少なくとも「1万人に1人の人材」であることが必要だ。

 世の中の95%以上の人が従事しているのは、"憧れの職業"ではない。そして、実社会で働く前の若者の95%以上も結局、"憧れの職業"には就けないのだ。

 需要と供給の関係で、多くの人は、否応なしに営業をするしかない。現実的に将来のことを考えるなら、まずは「営業をやるか、やらないか」の2択が重要になる。

 これは理系と文系の選択の際、特に重要だ。

 実務家としての経験から言うと、対人折衝が苦手なら、理系にした方がいいと思う。また、理系の方が職業選択の幅が広がる。

 人間に強くなるか、数字とロジックに強くなるか。両方に強いのが理想だが、せめてどちらか一方には強くなりたい。「文系で対人折衝が苦手」では、使い物にならない。

 学校教師は決して口にしないが、私見では、理系と文系の選択は「営業をやるか、やらないか」で決めてもいいくらいだと思う。

 山田宏哉記

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2012.9.21 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ