ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3214)

 母音含有率の原理とネーミング評価手法の開発

 この度(2012年10月27日)、私は日本語において、任意の単語に含まれる母音の含有率と、その単語の意味内容の重要性には、正の相関関係があることを明示しました。

 また、上記と併せて、母音の含有量に基づき、任意のネーミングを自動で定量的に評価する手法を開発しましたので、併せて報告させていただきます。

 日本語においては、重要語ほど「母音含有率」が高くなる傾向があります。

 挨拶を例にとると、おはようohayou、こんにちはkonnitiwa、こんばんはkonbanwa、おやすみomasumi、ありがとうarigatou などがあります。

 これを母音含有率の高い順に並べると、おはよう、ありがとう、おやすみ、こんにちは、こんばんは になります。

 私の主張の趣旨は、上記のように「任意のカテゴリーに含まれる単語を母音含有率の高い順に並べると、単語の意味内容を重要な方から並べたときと、同じ順序になる傾向がある」というものです。

 日本語では「頭に『お』を付けると丁寧な表現になる」というルールがありますが、これは単語の頭に「お」を付けることで「母音の含有率を上げる(=重要度を上げる)」効果を狙ったものと解釈できます。

 更に踏み込んで言うと、私は「日本語では単語に含まれる母音の含有率によって、その単語の重要度を格付けできる」と考えています(便宜的に母音含有率の原理と呼ばせていただきます)。

 母音含有率の原理は、広くビジネスの世界にも応用が可能です。特にネーミングにおいて、その効力を発揮します。

 なぜなら、ブランド名やヒット商品の商品名には、母音が含まれている比率が明らかに高いからです。逐一例示はしませんが、アップル社の製品がその代表例です。

 これまでネーミングの良し悪しは「個人の好みの問題」と思われてきました。

 ですが、私はこのような考えには同意しません。日本語の単語は、母音の含まれ方によって、明確に優劣があります。しかも、ネーミングの水準はロジックによって、定量的にスコアリング(格付け)が可能です。

 この度、私は任意のネーミングを定量的に評価する手法を開発しました。それは下記のような算出方法です。

 母音を1文字毎にx点、準母音(※)を1文字毎y点、冒頭の母音は得点a倍、子音1文字毎に?z点とし、合計することでネーミングの評価点を算出。

 ※準母音…母音に準じる音。現時点では、ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、ー、や、ゆ、よ 等が相当すると考えています。

 x,y,z,aの値は厳密な検証が必要ですが、仮に2,1,2,1としても、大枠で相対的な優劣を比較できる水準には達します。

 試しに、iPhoneアイフォーン、iPadアイパッド、iPodアイポッド、Macマックを自動的に採点してみましょう。

iPhoneアイフォーン ア2×2=4,イ2,フ-1,ォ1,-1,ン-1 合計 6 点
iPad アイパッド ア2×2=4,イ2,ポ-1,ッ-1,ド-1  合計 3 点
iPod アイポッド ア2×2=4,イ2,パ-1,ッ-1,ド-1  合計 3 点
Mac マック   マ-1,ッ-1,ク-1        合計 -3 点

 ここで大切なのは、6や3といった数字そのものではありません。異なるネーミングを比較したときの、相対的な優劣です。

 ここから言えるのは、この中では、iPhoneのネーミングが最も魅力的であり、iPadとiPodがほぼ同程度の魅力で続き、Macはこの中では最も魅力に欠けるネーミングだと言うことです。

 日本語圏においては、重要語ほど「母音含有率」が高くなる傾向がある以上、ネーミングの優劣が、必ずしも「個人の好みの問題」ではありません。上記のロジックによって、定量的に評価することができまるのです。

 以上、母音含有率の原理を明示し、同原理に基づくネーミング評価手法を開発した旨の成果を報告させていただきます。

 山田宏哉記




2012.10.28 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ