ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3262)

 英語公用語化の真意       

 英語公用語化を発表している日本企業がある。楽天とユニクロだ。

 「日経ビジネス」の特集「グローバル人材の幻想」でも触れられているが、日本企業の「英語公用語化」は、内心バカにされることが多い。

 日本企業で働くビジネスパーソンであれば、勤務先の公用語が英語になったところで、実務的なメリットがあまりないことに気付いているだろう。

 但し、「日本企業なのに、英語を公用語にするなんてバカげている」とか「英語を公用語にするような企業の経営者は、現場のことを何もわかっていない」となどと批判するのは、おそらくピントがズレている。

 結論から言えば、日本企業の英語公用語化は、大々的に発表することにこそ、意味がある。アピールする対象は、主として外国人の投資家だ。

 日本企業で「当社の公用語は英語です。これで世界中の優秀な人材が集まります」と発表すれば、それだけで注目を集め、「グローバル企業」のイメージを打ち出すことができる。

 楽天とユニクロの英語公用語化の発表は、知名度向上と株価上昇という結果から判断すれば、成功したと言える。

 「バカバカしい」と言えば、その通りだが、個人レベルでも、似たようなことが行われている。

 典型的な例が、「自分の評価を上げるため、履歴書にTOEICにスコアを書く」というものだ。TOEICのスコアが高い人は、何となく「グローバル人材」に見える。この場合、大切なのはあくまでイメージの方だ。

 要するに、日本企業の英語公用語化は、広報戦略に属する話であり、黙って実行しても殆ど意味がない。働く社員にとって、実務的なメリットがあるかどうかは、実はどうでもいいのだ。

 山田宏哉記

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