ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3333)

 有料メルマガにみるドヤ顔ノマドの限界  

 プロブロガーあるいはドヤ顔ノマドとして有名なI氏の有料メルマガが苦境に立っているとのことで、試しにバックナンバーを読んでみた。

 確かに、一生懸命書いているのはわかる。しかし、如何せん、面白くない。情報としても、役に立たない。

 せいぜい、「へぇ」「そうなんだ」で終わるレベルだ。他人のことをとやかく言うのは好きではないが、反面教師にしようと思った。

 では、プロブロガーのI氏のメルマガは、なぜイマイチなのか。

一言で言えば、「顧客のことを何も考えていない」という点に尽きる。

 単に自己顕示欲にもとづいて、「読んだ本の感想」とか「奥さんとの会話」を書き連ねているだけで、読者にとっての具体的なメリットが、何もない。

 なぜ、お金を払ってまで、他人の家の夫婦の(たいして面白くない)会話を読まなくてはいけないのか。"信者ビジネス"に専念するなら別だが、こういうのは典型的な勘違いだと思う。

 また、ネット上のニュースをまとめただけの「ウェブ潮流」みたいな話は、お金を払って読む情報ではないと思う。

 情報で飯を食っている人間として言わせてもらうと、有料メルマガをやるなら、読者の行動や生活を直接的に変えるコンテンツでなければ、意味がない。

 読者が「購読費を上回る成果(効用)」を期待するのは当然で、それは単に「面白い」というレベルでは足りないのだ。

 何も「ウェブ潮流」や「読んだ本の感想」「奥さんとの会話」がいけないとは思わないが、これらはせいぜい「編集後記」レベルの話であって、有料メルマガのメインコンテンツにはなり得ないと思う。

 商売の基本は、喩えて言えば「ビニール傘を¥100ショップで仕入れて、雨の時に困っている人に¥200で売る」ことだ。これなら、お客さんもコンビニで¥500の傘を買わずに済むので、嬉しい。

 このような「他人の役に立つ」ことこそ、商売の基本だ。しかし、I氏の有料メルマガには、このような「他人の役に立つ」という要素がない。

 誰も求めていないのに、好き勝手に、ウェブ潮流やら、読んだ本の感想やら、奥さんとの会話を書いて「カネを払って読め」というのは、ひどい勘違いだと思う。

 これじゃ、ただの"信者ビジネス"だ。握手券を売るアイドルグループと大差ない。

 但し、ドヤ顔ノマドの信者たちが有料メルマガを「買い支える」のはありだと思う。信者たちが買い支えることについては、他人がとやかく言うことでもない。

 有名人ではない人が、「信者ビジネス」ではない形で、BtoCの有料メルマガをやるなら、テーマは「大金が動くライフイベント」に絞るのが、定石だと思う。

 具体的には、受験、成人式、恋愛/結婚、就職/転職/退職/解雇/失業、災害/戦争、借金/自己破産、自殺、犯罪、社会福祉などの人生の節目だ。

 「試験に合格する」でも「内定をゲットする」でも何でもいいのだが、有料メルマガをやるなら、何らかの形で「読者の人生に貢献する情報」を提供しなければならないと思う。

マーケティングと顧客の視点がなく、好き勝手に「ウェブ潮流」「本の感想」「奥さんとの会話」やらを並べれば、有料メルマガとして成り立つと考える。

 このあたりが、下積みを軽視するドヤ顔ノマドの限界だと思う。

 誰が何と言おうと、「顧客への貢献」というビジネスの基本がわかっていない人は、プロフェッショナルではない。

 大変失礼ながら、プロブロガーのI氏は、自己満足のコンテンツを書き散らしているだけの素人だと僕は判断する。

 山田宏哉記

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