ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3368)

 傲慢と謙虚についての誤解

 日本では、何とかの一つ覚えのように、「傲慢さ」が批判され、「謙虚さ」が賞賛されている。結論から言えば、いい加減、これはやめるべきだ。

 日本において、「謙虚さへの同調圧力」は、能力の停滞を招き、社会の活力を削いでいる。

 日本人は、それこそ子どもの頃から、「謙虚な振る舞い」を要求されている。

 例えば、学校の授業で、手を上げて発言するのは、「傲慢な行為」である。むしろ、授業は黙って聞くのが、「謙虚な振る舞い」となる。子どもの頃からこの調子なので、日本人は能力の発達が著しく阻害されている。

 僕と同世代の人を見ても、日本人は情報発信(アウトプット)が稚拙だ。

 自分の考えを言葉で相手に伝えることについても、合格点に達していない。それどころか、まともな日本語すら書けないし、話せない。

 これらは、いずれも「謙虚な振る舞い」の賜物と言える。

 日本では、能力や成果が欠如していても、「僕は謙虚です」と振舞って逃げていれば、許されてしまう。

 傲慢にみえる人は、色々問題はあるだろうが、自分自身の能力や成果について、「予防線」を張ったり、逃げたりしていない。

 反面、謙虚な人は、「まだまだ未熟者で」などと言い訳ばかりで、逃げている。そういう甘えは、本人のためにもならない。

 この点を根拠に、僕なら、謙虚な人より、傲慢な人を評価する。

 例外は当然いるが、「謙虚な人」は、概して能力とスピードが不足している。本気で物事に取り組む熱意もない。

 「まだまだ未熟者で」と言っていればいいのだから、真剣に自分の能力を伸ばす必要性がない。仕事も、自分のペースでゆったりやっていれば済む程度の負荷のものとなる。

 就職の面接でも、本当に言うべきことは、「御社は他の応募者ではなく、私を採用するべきです」ということだ。面接とは、この主張の理由を説明する場だ。就活も「御社は私を採用すべき」という「傲慢な意識」で臨んだ方が、良い結果が出ると思う。

 また、私見では、謙虚に振舞っていては、あまり実務能力が伸びないと思う。実務能力を劇的に伸ばすためには、「能力を超えた挑戦」が必要不可欠で、チャンスは滅多に回ってこない。

 そういうチャンスの時、謙虚だとつい、「まだまだ未熟者で」という態度になってしまう。

 わざわざ傲慢に振る舞う必要はないが、「たとえ、傲慢に振舞っても許される人」であることは、とても重要だと思う。

 傲慢に振る舞うのが許されない人が謙虚に振る舞うのは、所詮、小賢しい処世術に過ぎない。

 他人の足を引っ張ることしか能がない「謙虚な人々」には、「ゴチャゴチャ言うなら、自分でやってみろ」と言っておきたい。

 どうせ、何もできないはずだ。しかも、自分が無能であることの反省すらない。謙虚だからね。あぁ、謙虚に生きるって、素晴らしいですね。

 山田宏哉記

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2014.6.13 記事一覧へ戻る 文筆劇場・トップ