ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3438)

 新聞・雑誌から考える"情報収集"の本質

 よく、「情報収集が大切」という趣旨のことが言われる。

 確かに、その通りだろう。しかし、気になるのは何を"情報収集"と呼んでいるかだ。

 「見識を高めるため」に新聞や雑誌を読み、「トレンドに遅れないため」にウェブで話題のテーマや記事もチェックする。そして、興味関心のある書物にも目を通す。

 果たして、これらは「情報収集」と呼べるだろうか。

 僕は「ノー」だと考えている。少なくとも、実務で必要になるレベルの"情報収集"には達していない。

 実務としての"情報収集"は、具体的な成果と行動に直結するものでなければならない。そうでなければ、勤務時間中にやることではないだろう。

 例えば、多くの人は「新聞・雑誌を活用する」と言うと、記事を読んで、その内容を仕事に繋げることだと考えている。確かに、新聞や雑誌の記事が、結果的に仕事に役立つことはある。

 しかし、ビジネスの文脈で、「新聞・雑誌を活用する」と言えば、取材される側に回り、メディアを通して、自社のPR活動を展開することだ。

 従って、例えば、新聞・雑誌に絡んだ"情報収集"と言えば「この媒体の、このコーナーに、自社記事を掲載するためには、誰に対して、どうアプローチすれば上手くいくか」を調査することだ。

 "情報収集"とは、新聞や雑誌の記事を読んで「この新聞にはこんなことが書いてある!」と知ることではない。少なくとも、そのレベルでは、実務では使えない。

 ちなみに、職場で新聞や雑誌を読むのは、どちらかと言うと、「仕事をサボっている」ように見える。"情報収集"と称して、勤務時間中に新聞・雑誌を読んでいる人は、ここのところをよく考えた方が良いと思う。

 念のために言うと、新聞や雑誌の記事を読んで、「見識を高めること」は確かに大切だ。しかし、それは"情報収集"の名に値せず、勤務時間中にすることではないと僕は思う。

  従来は、それこそ「見識を高めるため」に新聞や雑誌、ネットの記事を読むことまで、"情報収集"に含めて考えていて、相当、ピント外れなことをやっていた。

 最近、僕はようやく、実務レベルでの"情報収集"で成果を出せるようになった。

 その上で強く思うのは、"情報収集"の定義を絞り、漠然と新聞や雑誌を読むような行為は除外した方が、結果的に"情報収集"の成果も大きくなるということだ。

 山田宏哉記



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