ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3506)

 あなたのメールが読まれない本当の理由

 よく、「メールは読まれない」という趣旨の発言をする人がいます。

 一言、言わせてもらっていいですか。

 それは伝達媒体に固有の問題ではなく、本人の人望と情報価値の問題ではないでしょうか。人望のない人が、情報価値のないメールを発信しても、それは読まれないです。

 そもそも、メールボックスに入っているメールのうち、何から順に読んでいくかと考えると、「自分にとって、重要な人からのメールから順に読んでいく」となるのが、自然です。

 本音ベースの話になるが、メールはまず、差出人でフィルタリングして、「キチンと読むべき人」「ザッと目を通す人」「無視する人」くらいに振り分けるのではないだろうか。

 そして、残念ながら、「無視する人」にフィルタリングされた人が、「メールは読まれない」と声高に主張するわけです。

 メールと比較すると、直接会話は、「無視」するのが難しいものです。相手が無視したい人であっても、話しかけられているのに、完全に無視するのは、礼儀にも反します。

 だから、無視したい人から話しかけられても、相応の受け答えは発生します(無視はしないが、決して、歓迎はしていない)。これが、メールとの違いです。

 相手にとって、自分が重要な人物かどうか。そして、自分のメールに有益な情報が含まれているかどうか。「メールは読まれない」と主張する人は、一般論に逃げずに、冷静に自己評価した方が良いでしょう。

 「Twitterのツイートは読まれない」という主張のおかしさは、一目瞭然です。Twitterへの投稿が読まれるかどうかは、誰が、どういう発言をしているかで、おおよそ決まります。

 原理的には、メールも同じです。メールを読まれない人は、(心情的な)フォロワーがいないのです。

 若干、補足すると、メールタイトルに「至急」や「重要」「要返信」などの字句は、極力、入れない方が良いと思います。こういう義務感を連想させる字句は、受け取った人を微妙にイラつかせます。

 この「微妙にイラつかせる」というのが厄介で、これが積み重なると、人望を失います。

 もし本当に「至急」や「重要」「要返信」であるなら、伝達媒体として、メールを選択すること自体、そもそも間違っています。また、突発連絡が頻発するような仕事の進め方をしていることも、当人の実務能力の低さを連想させます。

 例えば、受信したメールのタイトルが、「【大至急】【要返信】【超重要】○○の件」などとなっていたら、これだけで相当不愉快で、心情的には「ゴミ箱行き」です。

 普通は、「人にものを頼む時には、言い方ってものがあるだろう」と感じるはずです。

 一見、些細なことですが、こういう配慮や気遣いの積み重ねが、成果を出せる人と、出せない人を分けているのだと思います。

 怖いのは、職場で「【大至急】【要返信】【超重要】○○の件」というメールを連発している人がいたとしても、おそらく、誰も注意しないであろうことです。些細なことで、間違っているとも言い切れず、わざわざ注意するほどのことでもありません。

 しかし、この人から次にするメールは、もう読まれないのです。

 「メールは読まれない」とあなたは言う。違います。伝達媒体の問題ではないので、間違えてはいけません。

 厳密に言えば、「周囲はあなたの仕事を評価していないので、あなたが書くメールは、そもそも読む価値がないと判断されて、読まれない」のです。

 山田宏哉記



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