ジョン・スミスへの手紙
サイバー・ラボ・ノート (3514)

 他人の不幸を願う「人間嫌い」は、誤魔化せない

 仕事や人間関係において、よくトラブルを起こす人がいる。「この人はなぜ、こんな失礼な言い方をするのだろう」と感じさせるタイプの人だ。

 注意深く観察すると、あることに気付かされる。

 おそらく、彼ら彼女らは、そもそも人間が嫌いなのだ。そして、他人の幸せを妬み、他人の不幸を願っているのだ。トラブルメーカーの根本動機に「人間が嫌いだから」「他人の不幸を願っているから」があると考えると、とても納得がいく。

 こういう人は、ビジネスの現場にも、相当数紛れ込んでいる。採用面接での演技は上手で、何とか誤魔化したのでしょう。しかし、実際に一緒に働いている人を誤魔化すことはできない。

 仕事で成果を出す人ほど、本気で、他人の幸せを願い、他人の不幸を悲しんでいる。職場で評判が良い人などは、大抵、こうだ。それが表面的な演技であるとは、僕にはどうしても思えない。

 逆に、仕事で成果を出せない人ほど、本音では、他人の幸せを妬み、他人の不幸を願っているように見えるのだ。お客様や仕事仲間に対して、陰で「死ね」と吐き捨てるような人は、やはり成果の質が低いと感じざるを得ない。

 仕事とビジネスは、顧客満足を実現できるかどうかが勝負だ。「お客様に喜んで貰いたい」というモチベーションさえあれば、仕事において、大抵のことは上手くいく。

 しかし、内心、他人の不幸を願っている人には、このモチベーションが持てない。だから、仕事の質も、表面を取り繕ったレベルにしか達しない。

 「この人、人間嫌いで、他人の不幸を願っているのだろうな」と感じさせる人は、お客様に対しても、「客を騙して、商品を売り付ける」という発想をする。その下劣な品性が、言動に滲み出る。だから、大きなクレームになる。

 やたらとルールや規則を強調する人も、根本的には、人間嫌いなのでしょう。法家は、性悪説の立場を取っている。お客様に対して、ドヤ顔で社内ルールを強調してクレームを受ける大馬鹿者も、ここに含まれる。

 周囲に悪影響を及ぼすので、本来は、採用段階で排除するべき人材だ。

 一般的な日本企業の職場を眺めても、「人間嫌い」のトラブルメーカーは、周囲から隔離されたようなポジションに、スタンドアローンで配置されているのではないだろうか。ひと昔前は、「窓際」や「閑職」と言ったりしたものだ。

 また、まっとうな日本企業であれば、「人間嫌い」の人は、多少の能力があっても、標準以下の評価になる。

 本人は、「優秀な俺様を高く評価しないとは、この会社の人間はクズばかりだ」と不満を持つわけだが、「人間嫌い」の人を低く評価するのは、率直に言って、正しい。

 ちなみに、熱心に「社畜批判」をしているあの人たち。彼らは、他人の幸福を願い、他人の不幸を悲しんでいるだろうか。おそらく、答えはノー。

 本音では、人間嫌いで、他人の不幸を願っているのでしょう。そして、この品性の下劣さが、彼らが古巣の会社をクビになった、根本的な原因だと僕は思う。

 性善説と性悪説は、客観的にみて、どちらが正しいかと言うより、「あなたは人間が好きなのか、嫌いなのか」「あなたは他人の不幸を悲しむのか、喜ぶのか」が端的に問われている。

 人柄の良さとは、究極的には「人間が好きで、人の幸せを喜び、人の不幸を悲しむ」ことだ。

 一方、「品性が下劣」とは、「人間が嫌いで、他人の不幸を願い、他人の不幸を喜ぶこと」だ。

 自戒の念を込めてだが、果たして僕たちは、「人間が好きで、人の幸せを喜び、人の不幸を悲しんでいる」と、本気で言い切れるだろうか。

 山田宏哉記



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