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 気づけば、ここにいた

   現在の勤務形態が続くのも、今週限りとなります。 覚えた仕事のうちの半分には、今後は関わりがなくなります。 その代わり、新しい場所で、新たな仕事を始めることになります。

 ふと、清掃をしている同僚に尋ねたりします。 「ここで仕事を始めたキッカケみたいなものは、あったのですか?」

「次の仕事を探すあいだの”つなぎ”としてね。だから、いつまでもここにはいられない。と言っているうちに、3年が経ってしまった。」 そのうちの一人は、こんなことを言いました。

そうね、「つなぎ」としてね。 でも、気づけば、ここにいた。 それがすべてを物語っている。

確かに、僕も「本命」ではなかった。 アルバイトするなら、映画館やレンタルビデオショップがよかったよ。

掃除の仕事でつなぎながら、本命のアルバイトを探すつもりだった。 だけど、その意思は、、環境に慣れて、居心地がよくなって、日に日に薄れていった。 聞こえのいい言い訳を自分にしながらね。

一抹の寂しさを抱えつつも、今回は我ながら「よくやった」と思います。

山田宏哉記

P.S. 「初心を貫く」とか「約束を守る」って、行動として実践するのは、本当に難しいことです。

2005.10.12

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