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 知性を身にまとう方法

 誰でも簡単に、知性があるように見える方法があります。 それは、「なるべく具体的に表現する(練習をしておく)」ということです。

 「かわいいですね」とか「カッコいいですね」とか大雑把なことを言われても、悪い気はしないけど、正直、あまりピンと来ません。 しかも、「はい、その通りです」とは答えにくいものです。

 料理のレポーターは、「おいしい」という言葉を使ったら、反則負けです。 具体的にどういう味がするのか、言葉にするのが仕事だからです。

 その点、例えば、「指が長いですね。何か楽器を弾かれていたのですか?」という質問をする人には、知性が感じられます。

 僕は、他人をほめる際は、「姿勢が美しくなりましたね」とか「髪型を変えたら、雰囲気が明るい感じになりましたね」というような言い方をします。

 知性とか教養があるというのは、「現代社会が抱える諸問題」の議論ができるということではありません。

 今、目の前にいる人が、何を考えて、どういう経験をしてきたか、透(す)けて見える、ということです。

山田宏哉記

P.S. だから、本物の知性には、誤魔化しがきかないのです。

2005.10.19

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