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 車輪の押し引き

   台車や車輪のついたワゴン、ベビーカー、ローラー、 人力車、パンクした自動車などを押したり引いたりする 機会があれば、絶好のながらトレーニングになります。

 足腰、特に太腿の裏側の筋肉(ハムストリングス)が、 いい具合に引き締まります。

 また、だらしない姿勢ですると無駄なエネルギーを使 ってしまうので、自然と姿勢がよくなります。「腰を入 れる」感覚もつかみやすくなります。

 もちろん、タンスやダンボールを持ち上げて運ぶのも いいのですが、これだと腰への負担が大きくて、ギック リ腰になりがちです。

 この点、車輪がついたものの押し引きは、自分で負荷 を調節することが比較的、容易です。荷を重くする、ス ピードを上げる、ことで強度が増します。

 また、ウェイト・トレーニングには、どうも「穴を掘 って、またその穴を埋める」という行為に似たものがあ ります。(周りから認められにくい)

 この点、車輪がついたものの押し引きは、一生懸命や ればやるほど、周りからは「よくやった」と誉められま す。

(これは、雑巾がけやモップ拭きでも、同じことが言え ます。もちろん、「トレーニングのため」とは言いませ ん。)

 僕は今、新しく始めたアルバイトで、台車やワゴンを 熱心にゴロゴロと転がしています。

 トレーニング目的でやっているのに、「やる気のある 人だ」と思われているようで、「ありがたい仕事だなぁ」 と実感しています。

山田宏哉記

P.S. ヘルマン・ヘッセの小説『車輪の下』は、何だか腹筋の鍛錬を連想させますね。

2005.12.2

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